訪問診療を利用する際、多くの患者や家族が抱く最大の不安は「急に具合が悪くなったらどうすればよいのか」という点にあります。
結論から申し上げますと、訪問診療の契約を結んでいる場合でも、緊急時の往診を頼むことは可能です。
むしろ、訪問診療の契約には、こうした突発的な事態に備えて24時間365日体制で連絡が取れ、必要に応じて医師が駆けつける「往診」の機能が組み込まれているケースが大半を占めます。
定期的な訪問診療は計画的な医療管理を目的としますが、患者の容体はいつ変化するかわかりません。
夜間や休日に熱が出たり、転倒して怪我をしたりといった予期せぬトラブルは在宅療養において避けて通れない課題です。
この記事では、訪問診療を受けている期間中に発生する緊急事態への対処法、契約に含まれる往診のルール、そして実際に医師を呼ぶべき判断基準について詳しく解説します。
安心して在宅での生活を続けるために必要な知識を網羅しましたので、ぜひ参考にしてください。
訪問診療と往診の明確な違いおよび契約上の位置づけ
訪問診療と往診はどちらも「医師が自宅に来てくれる」という点で共通していますが、医療制度上および契約上の役割は明確に異なります。
訪問診療の契約下においては、この二つを正しく使い分けることが、質の高い在宅医療を受けるための基本となります。
計画的医学管理を行う訪問診療の定義
訪問診療とは、通院が困難な患者に対して、医師が計画的に自宅を訪問し、診療を行う医療サービスを指します。
これは「具合が悪くなったから呼ぶ」のではなく、病状が安定しているか、薬の効果が出ているか、新たな問題が生じていないかを定期的にチェックするために行います。
通常は月2回程度の頻度であらかじめ決められた日時に医師が訪問します。この継続的な関わりによって、医師は患者の普段の状態や生活環境を深く把握できます。
したがって、少しの変化にも気づきやすくなり、重症化を未然に防ぐ予防的な側面も強く持っています。訪問診療は在宅医療の「土台」となる部分であり、契約の根幹をなすサービスです。
突発的な事態に対応する往診の役割
一方、往診とは患者や家族の要請を受けて、予定外に医師が自宅へ赴き診療を行うことを指します。これはまさに「緊急対応」です。
訪問診療の契約を結んでいる場合、この往診は「オプション」や「追加対応」として機能します。
普段の訪問診療で状態を管理しているかかりつけ医が、急変時に駆けつけることで、患者の病歴や服薬状況を理解した上での的確な処置が可能となります。
契約の中に「24時間対応体制」が含まれている場合、この往診機能がいつでも発動できる状態にあることを意味します。
つまり、訪問診療というベースの上に、セーフティネットとしての往診が存在するという構造を理解してください。
訪問診療と往診の機能比較
| 項目 | 訪問診療 | 往診 |
|---|---|---|
| 訪問のタイミング | 事前に計画された日時(月2回など) | 患者側の要請による不定期な日時 |
| 主な目的 | 病状の安定維持、予防、計画的管理 | 急性症状の緩和、緊急処置 |
| 依頼の必要性 | 不要(自動的にスケジュール化) | 必要(電話等での要請が必須) |
契約における緊急時対応加算の意味
訪問診療の契約書や重要事項説明書を確認すると、「緊急時対応」に関する項目や費用についての記載があります。
これは、クリニック側が24時間いつでも連絡を受け、往診できる体制を維持するためのコストに関連します。
患者側から見れば、この契約を結ぶことは「いつでも守ってもらえる権利」を得ることに等しいと言えます。
ただし、すべての訪問診療クリニックが自院だけで24時間対応を完結しているわけではありません。
地域の他の医療機関と連携して当番制を敷いている場合や、夜間専門の往診サービスと提携している場合もあります。
契約時には、自院の医師が来るのか、提携先の医師が来るのかを確認しておくことが大切です。
24時間365日対応体制が含まれる契約の仕組み
訪問診療を提供している医療機関の多くは、「機能強化型在宅療養支援診療所」や「在宅療養支援診療所」としての届出を行っており、これらは24時間365日の連絡体制と往診体制を整えることが義務付けられています。
そのため、こうした診療所と契約を結ぶことは、自動的に緊急時の往診サービスを利用できる状態になることを意味します。
在宅療養支援診療所という制度の枠組み
国は在宅医療を推進するために、在宅療養支援診療所という区分を設けています。
この認可を受けたクリニックは、患者からの緊急連絡を常に受けられる連絡先を確保し、必要があれば速やかに往診を行う責任を負います。
契約を結ぶ際、患者には「緊急連絡先」と書かれた電話番号が渡されます。
これは診療時間内の受付番号とは異なるケースが多く、夜間や休日でも医師や看護師に直接、あるいはコールセンター経由で繋がるホットラインです。
この仕組みがあるからこそ、患者は自宅にいながら病院に入院しているのに近い安心感を得ることができます。
ファーストコンタクトは電話相談から始まる
「24時間対応」といっても、電話をすれば直ちに医師が飛んでくるわけではありません。
まずは電話によるトリアージ(緊急度判定)が行われます。医師や看護師が電話口で現在の症状、バイタルサイン(体温、血圧、脈拍など)、顔色などを聞き取り、緊急性を見極めます。
その結果、「すぐに往診が必要」と判断されれば医師が出動しますが、「翌朝の診療まで様子を見ても大丈夫」と判断される場合や、「往診では対応できないため救急車を呼んでください」と指示される場合もあります。
この電話相談自体も、契約に含まれる重要な医療行為の一部です。
緊急時対応に含まれるサービス内容
- 夜間・休日を問わない専用電話窓口での医学的相談
- 医師の判断に基づく緊急往診の実施
- 症状に応じた連携病院への入院調整や救急搬送の指示
オンコール体制の実情と医師の負担分散
一人の医師が24時間365日、不眠不休で待機することは物理的に不可能です。そのため、多くのクリニックでは複数の医師による当番制(オンコール体制)を採用しています。
主治医が休みの日は、同じクリニックの別の医師、あるいは提携している外部の医師が対応します。
患者側としては「いつもの先生に来てほしい」と願うものですが、持続可能な医療体制を維持するためにはチームでの対応が必要です。
重要なのは「誰が来るか」よりも「カルテ情報が共有されているか」です。
電子カルテや情報共有システムを通じて、当番医であっても患者の病状を把握した上で対応できる仕組みが整っているかが、契約時の確認ポイントとなります。
どのような症状や状況で往診を依頼すべきか
緊急時に遠慮は無用ですが、何でもかんでも往診を頼めばよいというわけではありません。往診を依頼すべき適切なタイミングを知っておくことで、迅速かつ適切な医療を受けることができます。
基本的には「普段と明らかに様子が違う」と感じた時が連絡の目安です。
バイタルサインの異常と意識レベルの変化
最も明確な基準は数値の変化です。例えば、普段は平熱なのに38度以上の高熱が出た場合、SpO2(酸素飽和度)が急激に低下した場合、血圧が極端に上下した場合などは速やかな連絡が必要です。
また、数値に表れにくい変化として「意識レベル」があります。
呼びかけに対する反応が鈍い、視線が合わない、ろれつが回らないといった症状は、脳卒中などの重篤な疾患の兆候である可能性があります。
また、水分や食事が全く摂れず、脱水症状が疑われる場合も点滴などの処置が必要になるため、往診の対象となります。
疼痛コントロール不能や転倒による外傷
がんの末期などで在宅緩和ケアを受けている患者の場合、突発的な痛みの増強(突出痛)が起こることがあります。
処方されているレスキュー薬(頓服薬)を使用しても痛みが治まらない場合は、遠慮なく連絡してください。医師による注射薬の投与や薬の調整が必要です。
また、高齢者の在宅療養で多いのが転倒です。転んで頭を打った、足を痛がって動けないといった場合、骨折や脳内出血の恐れがあります。
動かしてよいかどうかの判断を含め、医療者の指示を仰ぐことが重要です。
往診要請の判断目安
| 症状のカテゴリ | 具体的な状態例 | 推奨される行動 |
|---|---|---|
| 発熱・呼吸器症状 | 38度以上の発熱、息苦しさ、SpO2値の低下 | 早めに緊急連絡先へ相談 |
| 消化器症状 | 激しい腹痛、頻回な嘔吐、下血、食事摂取不可 | 脱水の恐れがあるため連絡 |
| 外傷・事故 | 転倒、打撲、出血、誤嚥(飲み込みの失敗) | 動かさずに医師の指示を仰ぐ |
家族の不安解消も往診の理由になり得る
医学的な緊急性だけでなく、介護する家族が「どう対応してよいかわからない」「怖くて朝まで待てない」と感じる精神的な切迫感も、連絡をする十分な理由になります。
在宅医療は家族の協力で成り立っており、介護者が疲弊してしまっては継続できません。電話で医師や看護師の指示を仰ぐだけで安心し、往診までは不要となるケースも多々あります。
自己判断で悩むよりも、まずはプロの判断を仰ぐという姿勢が、結果として患者の安全を守ることに繋がります。
緊急時に往診を依頼する際の具体的な連絡手順と流れ
いざ緊急事態が発生すると、誰しも慌ててしまうものです。スムーズに往診を依頼し、医師を迎え入れるためには、事前の準備と落ち着いた行動が必要です。
電話をかけてから医師が到着するまでの具体的なステップを時系列で把握し、万一の事態に備えましょう。
緊急連絡先への電話と伝えるべき情報
契約時に交付された緊急連絡先に電話をかけます。夜間や休日の場合、転送電話になっていたり、コールセンターに繋がったりすることがあります。
電話が繋がったら、まずは患者の名前(ID番号があればそれも)と、自分が誰なのか(妻、息子、ヘルパーなど)を伝えます。
その上で、「いつから」「どのような症状が」「どの程度」出ているのかを説明します。ここで重要になるのが、先述したバイタルサインの数値です。
「熱っぽいです」という主観的な報告よりも、「体温が38.5度あり、普段より1度高いです」と具体的に伝えると、医師は緊急度を判断しやすくなります。
トリアージによる対応の決定
電話での報告を受け、医師または看護師が対応方針を決定します。
この段階で「すぐに往診に向かいます」となる場合もあれば、「手持ちの〇〇という薬を飲ませて、1時間後に再度連絡してください」という指示になる場合もあります。
また、明らかに一刻を争う生命の危機(心停止、重度の呼吸不全など)と判断された場合は、「往診を待たずにすぐに119番通報してください」と指示されることもあります。
訪問診療医は救急隊と連携を取ることも仕事の一つであり、搬送先の病院選定をサポートしてくれることもあります。医師の判断には従うようにしてください。
往診決定後の待機時間の過ごし方
往診が決まったら、医師が到着するまでの目安時間が伝えられます。交通事情や他の患者の対応状況にもよりますが、通常は30分から1時間程度かかることが多いです。
この間、家族は患者のそばに付き添い、状態が急変しないか見守ります。もし待機中に嘔吐したり、痙攣が始まったりするなど状態が悪化した場合は、再度連絡を入れてください。
また、夜間の場合は玄関の鍵を開け、外灯をつけておくなど、医師がスムーズに入室できる準備をしておくことも大切です。
往診医師が到着するまでに家族や介護者が準備すべきこと
医師が到着してすぐに診療を開始できるよう、家族や介護者が環境を整えておくことは非常に重要です。
限られた時間の中で最大限の医療効果を引き出すために、いくつかの準備を行ってください。
情報の整理と共有準備
医師が到着した際、最も欲しい情報は「直近の経過」です。
電話で伝えた内容と重複するかもしれませんが、症状が出始めた時間、その後の変化、排泄の有無、食事の量などをメモにまとめておくとスムーズです。
また、お薬手帳や、もし他の医療機関から処方された薬を飲んでいる場合はその現物を用意してください。
訪問看護師が入っている場合は、看護記録ノート(連絡ノート)を出しておくと、医師は日中のバイタル推移などを確認できます。
医師到着前に用意しておきたいもの
- 健康保険証・介護保険証(確認を求められる場合がある)
- お薬手帳および現在服用中の薬剤
- 症状の経過を記録したメモや訪問看護記録
処置スペースの確保とペットの管理
点滴や注射、あるいは心電図検査などの処置を行うためには、ベッド周りに一定のスペースが必要です。医師と看護師、あるいはドライバーなど数名が部屋に入ることになります。
足の踏み場がないと迅速な処置ができません。普段使っている椅子やテーブルを少し移動させ、ベッドサイドに人が立てる空間を作っておきましょう。
また、照明が暗いと患部の観察や処置が難しくなるため、部屋を明るくしておくことも大切です。
ペットを飼っている場合は、医師の処置の妨げになったり、衛生面での問題が生じたりしないよう、別の部屋に移動させるかケージに入れておく配慮が必要です。
駐車スペースの確認と誘導
往診車は医療機器を積んでいるため、できるだけ玄関の近くに駐車したい事情があります。
自宅に駐車スペースがある場合は空けておき、ない場合は近くのコインパーキングなどの情報を伝えておくと親切です。
マンションやアパートの場合、オートロックの解除方法や、エレベーターの位置などを事前に伝えておくと到着が早まります。
わかりにくい場所にある家の場合は、可能であれば家族が表に出て誘導すると、ロスタイムを減らすことができます。
主治医が不在の場合や連携医療機関による代行往診
在宅医療は長期戦であり、主治医一人の力だけで24時間365日をカバーすることは現実的ではありません。そのため、地域全体で患者を支えるシステムが構築されています。
主治医が不在の時にどのような対応が行われるのかを知っておくことは安心に繋がります。
機能強化型在宅療養支援診療所の連携体制
厚生労働省が定める「機能強化型」の基準を満たす診療所は、複数の常勤医師を配置するか、近隣の医療機関と連携して24時間の往診体制を作っています。
主治医が学会出席や休暇、あるいは他の重篤な患者の対応中で動けない場合は、連携している別の医師が代行して往診に向かいます。
これは「たらい回し」ではなく、医療の空白を作らないための正当なシステムです。連携医は事前に共有された患者情報に基づいて診療を行うため、初対面の医師であっても適切な処置が可能です。
医療チームの役割分担
| 担当者 | 役割と対応範囲 | 特徴 |
|---|---|---|
| 主治医 | 全体の治療計画作成、定期訪問 | 患者を最もよく知る責任者 |
| 当番医(代診医) | 夜間・休日の緊急往診 | 主治医と情報を共有し代行 |
| 訪問看護師 | 日常ケア、緊急時の一次訪問 | 医師の指示で処置を行うことも |
訪問看護ステーションとの密接な連携
多くの場合、往診の前段階として訪問看護師が重要な役割を果たします。
緊急連絡を受けた際、医師が直接行くよりも、まずは近隣にいる訪問看護師が先に駆けつけ、状態を確認するケースがあります。
看護師はバイタルチェックや吸引、点滴の管理などの処置を行い、その情報をリアルタイムで医師に報告します。その報告に基づき、医師は往診の要否や処方薬を決定します。
訪問看護師は「医師の目」となり、より迅速な初期対応を可能にします。契約時には、訪問診療だけでなく訪問看護もセットで契約することが、緊急時の安全網を強固にするために推奨されます。
夜間・休日専門の往診サービスの活用
都市部を中心に、夜間や休日のみを専門に稼働する往診サービスが増えています。かかりつけの訪問診療クリニックがこうしたサービスと提携している場合もあります。
この場合、夜間のコールは専門サービスの受付に繋がり、そこから派遣された医師が診療を行います。診療内容は翌朝までに主治医に報告され、情報の連続性が保たれます。
知らない医師が来ることへの不安があるかもしれませんが、彼らは救急対応のプロフェッショナルであり、その場の症状を安定させる技術に長けています。
訪問診療クリニックを選ぶ際に見極めるべき緊急対応力
これから訪問診療を検討している、あるいは現在のクリニックに不満があり変更を考えている場合、「緊急対応力」はクリニック選びの最重要項目の一つです。
パンフレットやホームページには「24時間対応」と書かれていても、その実態には差があります。
医師の数と連携ネットワークの規模
医師が一人しかいない「一人医師診療所」の場合、どうしても対応に限界が生じます。その医師が倒れたり、遠方へ出張したりしている間、誰がカバーするのかを確認しましょう。
「連携医療機関」の名前が具体的に挙げられているか、あるいは常勤医師が複数名在籍している医療法人であるかどうかが一つの目安です。
また、地域の基幹病院(救急病院)との連携パスを持っているかも重要です。いざ入院が必要になったとき、スムーズにベッドを確保できるルートを持っているクリニックは非常に頼りになります。
電話対応の質とレスポンスの速さ
契約前の面談や問い合わせの際、電話対応の様子をチェックしてください。事務的な対応だけでなく、こちらの不安に寄り添ってくれる姿勢があるかどうかが重要です。
また、夜間の緊急連絡先が医師の携帯電話に直接繋がるタイプなのか、コールセンター経由なのかも確認しましょう。
コールセンター経由の場合、オペレーターが医学的知識を持っているか(看護師資格者など)、医師への転送にかかる時間はどのくらいかを聞いておくとよいでしょう。
クリニック選定のチェックポイント
- 夜間・休日の電話は誰に繋がり、どのようなルートで医師に届くか
- 主治医不在時のバックアップ体制(連携医の有無)は明確か
- 緊急時に入院できる提携病院が確保されているか
看取り実績と重症患者の対応経験
将来的に自宅での看取り(みとり)を希望している場合、そのクリニックの「在宅看取り実績数」を確認してください。
看取りの経験が豊富なクリニックは、死期が近づいた時の身体の変化や、緊急時の対応(救急車を呼ばずに静かに見送るなど)に熟知しています。
また、人工呼吸器や中心静脈栄養などの高度な医療処置が必要な場合、それらに対応できるスキルと機材を持っているかも確認が必要です。
緊急対応力とは、単に早く来ることだけでなく、重い局面でも慌てずに的確な判断ができる経験値のことを指します。
よくある質問
- 深夜や早朝など、時間を気にせず連絡しても迷惑ではありませんか?
-
契約には24時間対応が含まれていますので、時間を気にする必要はありません。患者の体調はいつ急変するかわからないため、医療者は常に連絡を待っています。
むしろ、遠慮して朝まで我慢した結果、症状が悪化して入院が必要になることの方が、患者にとっても医療側にとっても不利益となります。
「迷惑かもしれない」と考えず、不安な時は早めに連絡をして指示を仰ぐことが大切です。
- 緊急往診をお願いした場合、必ず主治医が来てくれますか?
-
必ずしも主治医が来るとは限りません。夜間や休日は当番制を敷いているクリニックが多く、別の医師が対応することがあります。
また、症状によっては医師の指示を受けた訪問看護師が先に訪問する場合や、救急車での搬送を指示される場合もあります。
誰が対応するにせよ、カルテ情報は共有されており、医学的に適切な処置が行われますので安心してください。
- 救急車を呼ぶべきか、往診を頼むべきか迷った時はどうすればいいですか?
-
呼吸が止まっている、大量に出血している、呼びかけに全く反応がないなど、明らかに生命の危険がある場合は迷わず119番通報してください。
それ以外で判断に迷う場合は、まず訪問診療の緊急連絡先に電話をしてください。医師や看護師が状況を聞き取り、救急車を呼ぶべきか、往診で対応可能かを判断して指示を出します。
- 家族が不在で患者一人しかいない時でも往診に来てもらえますか?
-
独居の方や、家族が仕事で不在の時間帯でも往診は可能です。
ただし、鍵が開いていないと入室できないため、キーボックスを利用したり、警備会社やヘルパーと連携して解錠したりする事前の取り決めが必要になります。
独居で不安がある場合は、契約時に緊急時の入室方法についてクリニックと綿密に相談しておくことが重要です。
- 往診を依頼した後に症状が落ち着いた場合、キャンセルはできますか?
-
可能です。電話で相談した後に様子を見ていて症状が改善したり、あるいは逆に悪化して救急車を呼んで病院へ行ったりした場合は、必ず再度連絡を入れてください。
医師は準備をして出発している可能性があります。状況の変化を伝えることは、医師や他の待機患者への配慮としても非常に重要です。
今回の内容が皆様のお役に立ちますように。
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