訪問診療での胃ろうカテーテル交換|自宅で交換できる種類・タイプと交換頻度

訪問診療での胃ろうカテーテル交換|自宅で交換できる種類・タイプと交換頻度

大切なご家族が胃ろう(PEG)を造設して在宅療養を始めるにあたり、「定期的な交換はどうすればいいのか」「わざわざ病院へ行かなければならないのか」と、これからの生活に不安を感じていませんか?

多くのご家族が、通院の負担や自宅での医療処置に対して心配を抱えています。

しかし、安心してください。現在では多くの胃ろうカテーテルが、訪問診療を利用すると、住み慣れた自宅のベッドの上で安全に交換できるようになっています。

カテーテルの種類には、日々の管理がしやすいものや、服の下でも目立ちにくいものなど様々なタイプがあり、それぞれ交換の頻度や特徴が異なります。

この記事では、在宅医療の現場で実際に使われている胃ろうカテーテルの具体的な種類や、それぞれの適切な交換時期について詳しく解説します。

目次

わざわざ通院しなくても大丈夫?自宅での胃ろう交換という選択

在宅での介護や療養生活を送る中で、定期的な通院は患者さんご本人にとって体力の消耗を招き、介護をするご家族にとっても移動の手配や付き添いなど大きな負担となります。

結論からお伝えすると、胃ろうカテーテルの交換は、必ずしも設備が整った大きな病院へ行く必要はありません。訪問診療を利用すれば、医師が自宅へ出向き、その場で安全に交換処置を行うことが十分に可能です。

病院へ行かずに自宅で交換ができる理由

「自宅で医療処置をするなんて怖い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、在宅医療機器の進歩や医師の訪問診療技術の向上により、かつては病院で行っていた処置の多くが自宅で安全に実施できるようになりました。

訪問診療医は、交換に必要な滅菌された新しいカテーテルや消毒用具、万が一のトラブルに即座に対応するための医療器具一式を持参して訪問します。

移動のリスクを負ってまで通院する必要はなく、医師が生活の場へ出向くため、患者さんはリラックスした状態で処置を受けられます。

特に認知症がある方にとって、環境の変化は混乱やストレスの原因になりやすいため、自宅での処置は精神的な安定にも大きく寄与します。

訪問診療医による交換と家族の見守り

自宅での交換処置は、熟練した医師と看護師が連携して行います。医師がカテーテルを交換している間、看護師が患者さんの表情や血圧、酸素飽和度などのバイタルサインを常に確認し、痛みや違和感がないか細心の注意を払います。

ご家族はすぐそばで見守ることができ、処置の様子を直接確認できるため、病院の待合室で何が行われているか分からないまま待つよりも、はるかに安心感を得やすいといえます。

その場で日頃のスキンケアの悩みや、栄養剤注入時のちょっとした疑問点を医師に直接相談できるのも、訪問診療ならではの大きなメリットです。顔の見える関係で医療を受けられることは、在宅療養を続ける上での心の支えになります。

緊急時の対応体制はどうなっているか?

万が一、交換時にカテーテルがうまく入らない場合や、瘻孔(ろうこう)の状態が悪化している場合でも、訪問診療医はその場で適切な処置を行います。

どうしても在宅での対応が難しいと医師が判断した場合に限り、連携している後方支援病院への搬送を手配しますが、定期的な交換でそのような事態になるケースは極めて稀です。

多くの場合は、医師の手技によってスムーズに交換が完了し、その日から通常通り栄養剤の注入を再開できます。自宅で完結できる医療体制が整っていることが、安心して在宅療養を長く続けるための重要な基盤となります。

胃ろうカテーテルにはどんな種類がある?形状と固定板の違い

胃ろうカテーテルは、すべて同じ形をしているわけではありません。患者さんの体型やお腹の脂肪の厚さ、生活スタイル、そして介護者がどれくらい手技に慣れているかなどに応じて、適切なものを選択します。

現在使用されているカテーテルは、大きく分けて「胃の中での固定方法」と「お腹の外に出ている部分の形状」の2つの要素の組み合わせで分類されます。これらを正しく知るとで、現在のカテーテルが本当に合っているのか検討できます。

胃内固定板による分類|バルーン型とバンパー型

胃の内壁でカテーテルが抜けないようにしっかりと固定する部分を「胃内固定板」と呼びます。これには主に「バルーン型」と「バンパー型」の2種類があり、それぞれ特性が大きく異なります。

バルーン型は、カテーテル先端についた風船に蒸留水を入れて膨らませ、栓をするように固定するタイプです。水の出し入れだけで固定・解除ができるため、交換時の負担が少ないのが特徴です。

一方、バンパー型は、キノコのような形状をしたシリコンやプラスチックのストッパーで物理的に固定するタイプです。一度入ると抜けにくい安定感がありますが、交換時には少し力が必要になります。

体外固定板による分類|ボタン型とチューブ型

お腹の皮膚の表面に出ている部分の形状には、「ボタン型」と「チューブ型」があります。ボタン型は、皮膚の表面に平らな蓋があるような形状で、普段はすっきりとしています。栄養剤を入れる時だけ専用チューブを接続します。

チューブ型は、最初から20cm〜30cmほどの長いチューブがお腹から伸びているタイプです。そのまま栄養剤のボトルに接続できるため手間が少ないですが、チューブがブラブラして邪魔になるときがあります。

4つの組み合わせから選ばれるタイプ

前述の分類を組み合わせると、胃ろうカテーテルは合計で4つのタイプに分けられます。「バルーン・ボタン型」「バルーン・チューブ型」「バンパー・ボタン型」「バンパー・チューブ型」です。

日本国内の在宅医療現場では、管理のしやすさや交換の手軽さから「バルーン・ボタン型」や「バンパー・ボタン型」が多く選ばれる傾向にあります。

それぞれの特徴を整理した表を確認し、現在使用しているタイプがどの組み合わせなのか、生活に不便はないかを見直してみましょう。

カテーテルタイプの組み合わせ一覧

タイプ名称胃内固定体外形状
バルーン・ボタン型バルーン(風船)ボタン(平坦)
バンパー・ボタン型バンパー(きのこ状)ボタン(平坦)
バルーン・チューブ型バルーン(風船)チューブ(長い)
バンパー・チューブ型バンパー(きのこ状)チューブ(長い)

バルーン型なら交換の痛みが少ない?メリットと注意点

胃の内部でカテーテルを支える「バルーン型」と「バンパー型」は、交換のスムーズさと維持期間に決定的な違いがあります。

患者さんの身体的な負担を減らすことを最優先にするか、交換頻度を減らすことを優先するかで選択が変わります。

バルーン型の特徴|交換が簡単で身体に優しい

バルーン型の最大のメリットは、交換時の苦痛がほとんどない点です。交換の際は、注入口からシリンジで蒸留水を抜き取り、風船をしぼませてからスルッとカテーテルを抜きます。

新しいカテーテルを入れた後に、再び水を注入して膨らませるだけなので、無理な力をかける必要がありません。そのため、初めての交換で不安な方や、痛みに敏感な方に非常に適しています。

ただし、バルーンはゴム製品であるため、胃酸の影響で劣化しやすく、長期間の使用には耐えられません。また、ごく稀にですが、バルーンが突然破裂してカテーテルが抜けてしまう事故が起こり得るため、定期的な水量確認などの管理が必要です。

バンパー型の特徴|長持ちするが交換にコツが必要

バンパー型は、耐久性が非常に高く、バルーン型に比べて長期間使用できるのが大きな特徴です。一度装着すればしっかりと固定され、抜けにくく安定感があります。

しかし、交換時には少し注意が必要です。バンパー部分を変形させながら狭い胃の入り口(瘻孔)を通過させるため、引き抜く際と挿入する際に、多少の抵抗感や圧迫感を伴う場合があります。

患者さんによっては、この圧迫感を「重苦しい痛み」と感じることがあります。頻繁な交換を避けたい方や、バルーン破裂による事故のリスクをゼロにしたい方にはバンパー型が適していますが、痛みの感受性との相談になります。

どちらを選ぶべきかの判断基準

在宅医療の現場では、カテーテル交換のために病院へ行くのが大変な場合、交換手技が容易で短時間で終わるバルーン型が好まれるケースが多いです。

一方で、交換の回数そのものを減らして経済的な負担や通院の手間を減らしたい場合は、バンパー型が有利です。訪問診療医は、瘻孔の大きさや皮膚の状態、ご本人の痛みの感じ方などを総合的に判断して推奨します。

以前バンパー型を使っていて痛みが強かった方が、バルーン型に変更して劇的に楽になったというケースも少なくありません。固定観念にとらわれず、今の状況に合わせて種類を見直すことが大切です。

ボタン型とチューブ型、生活スタイルに合うのはどっち?

体表に出ている部分の形状は、日々の生活の質(QOL)や介護のしやすさに直結します。

「ボタン型」と「チューブ型」にはそれぞれ明確な長所と短所があり、患者さんがどの程度動けるか、誰がケアを行うかによって選択が変わります。

ボタン型のメリット|目立たずリハビリも快適

ボタン型は、お腹の表面に平らなボタンがついているだけの状態なので、衣服を着ても膨らみが目立ちません。外見上の違和感が少ないため、外出の際も気になりにくいのが利点です。

カテーテルが邪魔にならないため、リハビリテーションで体を動かす際や、体位変換の際もチューブがどこかに引っかかる心配がありません。アクティブに活動したい方には適しています。

特に、認知症のある患者さんが自分でチューブを掴んで引き抜いてしまう「自己抜去」のリスクを大幅に減らせます。

ただし、栄養剤を注入するたびに専用の接続チューブをつなぐ手間がかかります。

チューブ型のメリット|接続の手間がなく操作が楽

チューブ型は、約20cm〜30cmほどのチューブが常にお腹から出ている状態です。栄養剤の注入時には、そのチューブの先端にボトルをつなぐだけなので、接続の手間が少なく、介護者の操作が簡単です。

指先の細かい作業が苦手な高齢の介護者にとっては、小さな蓋を開け閉めするボタン型よりも、チューブ型のほうが扱いやすいと感じる場合も多いでしょう。

一方で、長いチューブがブラブラしてしまうため、衣服の下で邪魔になったり、家具などに引っかかって抜けたりするリスクがあります。また、チューブの内側が汚れやすいため、こまめな洗浄が必要です。

生活スタイルに合わせた選び方

活動的で日中は車椅子に乗ったりデイサービスに行ったりする機会がある方には、スッキリとしたボタン型が強く推奨されます。身軽さが生活の質を向上させるからです。

逆に、ベッド上で過ごす時間が長く、介護者が一日に何度も頻繁に注入操作を行う必要がある場合は、チューブ型の方が負担が少ないかもしれません。日々のケアの手間と、患者さんの安全性を天秤にかけて選ぶ必要があります。

以下のポイントを参考に、ご本人と介護者の両方にとってメリットが大きい方を選択しましょう。

  • リハビリや動作の邪魔にならないことを重視するなら「ボタン型」
  • 自己抜去のリスクを最小限に抑えたいなら「ボタン型」
  • 注入時の接続の手間を減らしたいなら「チューブ型」
  • 細かい手元の操作に自信がない場合は「チューブ型」

交換のタイミングは?種類によって異なる「寿命」とリスク

胃ろうカテーテルは一度入れたら永久に使えるものではありません。素材の劣化や汚れの蓄積による感染症を防ぐために、定期的な交換が絶対に必要です。

この交換時期は、前述した「胃内固定板」の種類(バルーン型かバンパー型か)によって明確に定められています。適切な時期の交換は、瘻孔トラブルを防ぎ、安全に栄養を摂取し続けるために不可欠です。

バルーン型の交換頻度|1〜2ヶ月に1回

バルーン型を使用している場合、交換の目安は一般的に「1ヶ月から2ヶ月に1回」です。これは、バルーンに使用されているゴム素材が、強力な胃酸や胃の内部の温度によって徐々に劣化していくためです。

また、固定用の蒸留水が自然に少しずつ抜けていく場合もあります。推奨される期間を超えて使用し続けると、バルーンが薄くなって破裂し、カテーテルが抜け落ちてしまう可能性があります。

さらに、バルーンの表面に汚れが付着して不衛生になりやすいため、こまめな交換が推奨されます。訪問診療では、毎月の定期診察のタイミングに合わせて計画的に交換を行うのが一般的です。

バンパー型の交換頻度|4〜6ヶ月に1回

バンパー型の場合、交換の目安は「4ヶ月から6ヶ月に1回」と長期間になります。シリコンやプラスチックで作られたバンパーは耐久性が高く、胃酸による劣化に強いためです。

半年近く交換しなくて済むため、患者さんの身体的負担や経済的なコストを抑えられます。

しかし、長期間入れたままにするため、カテーテル内部に栄養剤のカスなどの汚れが蓄積しやすくなります。

そのため、日々の洗浄(フラッシュ)を丁寧に行い、詰まりを防ぐことがより一層重要になります。見た目がきれいでも、素材の硬化などが起きている場合があるため、半年に一度は必ず交換します。

交換時期を過ぎて使い続けるリスク

「まだ使えるから」「もったいないから」といって交換時期を先延ばしにするのは大変危険です。カテーテルの劣化は目に見えない部分で確実に進行しています。

特にバルーン型では、夜間や休日に突然破裂して自己抜去が起きると、慌てて救急対応が必要になるケースもあります。これはご家族にとっても大きなストレスとなります。

また、古いカテーテルには細菌が繁殖しやすく、それが原因で誤嚥性肺炎や瘻孔周囲炎を引き起こす可能性もあります。

医師が提示するスケジュール通りに、予防的な観点で定期交換を行うことが、在宅療養の安全を守る鍵となります。

交換当日はどうすればいい?準備から終了までの流れ

実際に訪問診療でカテーテル交換を行う当日、どのような手順で進むのかを事前に知っておくと、安心して医師を迎えられます。準備から終了までの時間は、スムーズにいけば10分から15分程度と非常に短時間です。

事前の準備|栄養剤の注入を止める

交換当日の最も重要な注意点は、「交換の直前には栄養剤を注入しない」ことです。胃の中に栄養剤がたっぷりと残っている状態でカテーテルを抜くと、胃の内容物が瘻孔から漏れ出したり、嘔吐してしまったりする危険があります。

通常、交換予定時刻の2時間から3時間前には注入を終了し、胃の中を空っぽにしておく必要があります。

医師から「〇時までに注入を終わらせてください」という指示がありますので、その時間は必ず守るようにしてください。

交換手順|消毒から確認まで

医師が到着すると、まずお腹の音を聞いたり触診したりして胃の状態を確認します。問題がなければ、瘻孔の周囲をきれいに消毒し、古いカテーテルを抜去します。

バルーン型であれば水を抜き、バンパー型であれば専用の器具を使って引き抜きます。間髪入れずに新しいカテーテルを挿入し、固定します。この間、ごく短時間で処置は完了します。

挿入後は、カテーテルが確実に胃の中に入っているかを確認するために、聴診器で音を確認したり、少量の水を注入してスムーズに流れるかをチェックしたりします。この確認作業が安全のために非常に重要です。

交換後の過ごし方と観察

交換が無事に終了すれば、その直後から普段通りの生活に戻れます。ただし、交換直後の最初の注入時は、いつもより慎重に行います。

まずは白湯などを少量流して、カテーテルの脇から漏れがないか、ご本人が痛みを訴えないかを確認してから、通常の栄養剤を開始します。

当日は入浴も可能ですが、瘻孔周囲を強くこすらないように注意が必要です。医師や看護師からは、交換後の皮膚の状態変化について説明がありますので、赤みや滲出液がないか、翌日にかけて観察を続けてください。

交換時の痛みや出血への不安、トラブルを防ぐ日頃のケア

ご家族が最も心配されることの一つが、「交換時に痛い思いをするのではないか」「出血するのではないか」という点でしょう。愛する家族がつらい思いをするのは避けたいものです。

基本的に、胃ろうの瘻孔は完成されたトンネルのような状態になっているため、交換時に激しい痛みや大量出血を伴うことはありません。

しかし、いくつかの条件下では少量の出血や違和感が生じる場合があります。

痛みや出血が起こるケースとその対応

バンパー型の交換時には、引き抜く際の一瞬の抵抗感により、軽い痛みを感じるときがあります。

また、瘻孔の入り口に「肉芽(にくげ)」と呼ばれる赤い盛り上がりができている場合、カテーテルが擦れて少量出血するときがあります。

これは表面的な出血であり、清潔なガーゼで圧迫すればすぐに止まる程度ですので、過度な心配はいりません。

もし患者さんが痛みに敏感な場合は、事前に医師に相談すると、キシロカインゼリーなどの局所麻酔を使用して痛みを緩和しながら処置を行うことも可能です。

日頃のスキンケアがスムーズな交換につながる

スムーズな交換を実現するためには、交換当日だけでなく、日頃のケアが非常に重要です。瘻孔の周囲を清潔に保ち、皮膚トラブルを防ぐ取り組みが、痛みのない交換の第一歩です。

入浴時には石鹸をよく泡立てて優しく洗浄し、水分をしっかり拭き取ります。カテーテルが常に同じ方向に引っ張られないよう、固定位置を時々変えたり、ティッシュこよりでカテーテルを支えたりする「こより固定」も有効です。

皮膚の状態が良いと、カテーテルの出し入れもスムーズになり、結果として患者さんの負担を最小限に抑えられます。毎日の観察が、安全な交換を支えているのです。

トラブル発生時のサインを見逃さない

交換後数日が経過して、急にお腹の張りが強くなったり、高熱が出たり、瘻孔の周りが真っ赤に腫れ上がったりした場合は、速やかに訪問診療医に連絡してください。

稀にですが、カテーテルが正しい位置からずれていたり、腹壁と胃壁の間に隙間ができていたりする可能性があります。

また、カテーテルから栄養剤が漏れてくる場合も、サイズが合っていないか、バルーンの水が減っている可能性があります。

「様子を見よう」と放置せず、早めに相談することが重症化を防ぎます。訪問看護師とも連携し、小さな変化を見逃さないようにしましょう。

よくある質問

胃ろうカテーテル交換の当日は入浴しても大丈夫ですか?
胃ろうカテーテル交換の当日は入浴しても大丈夫ですか?

基本的には、胃ろうカテーテル交換を行った当日でも入浴は可能です。交換直後であっても、瘻孔(穴)は塞がっているわけではないため、お湯が入る心配はありません。

ただし、交換時の刺激で皮膚が敏感になっている場合があるため、瘻孔周囲をゴシゴシと強くこするのは避けてください。石鹸をよく泡立てて、指の腹で優しく洗うようにしましょう。

また、医師から当日の入浴を控えるよう特別な指示があった場合は、それに従ってください。

訪問診療での胃ろうカテーテル交換にかかる時間はどれくらいですか?

訪問診療での胃ろうカテーテル交換に要する時間は、準備から終了まで含めておおよそ10分から15分程度です。

カテーテルの種類(バルーン型かバンパー型か)や患者さんの状態によって多少前後しますが、長時間拘束されるような処置ではありません。

交換処置そのものは数分で完了するケースがほとんどで、残りの時間は事前の状態確認や、新しいカテーテルが正しく挿入されているかの確認、交換後の消毒などに使われます。

胃ろうカテーテル交換の費用はどれくらいかかりますか?

胃ろうカテーテル交換の費用は、カテーテルの製品代金ではなく「在宅寝たきり患者処置指導管理料」や「胃瘻カテーテル交換加算」といった診療報酬の項目として算定されます。

具体的な金額は負担割合(1割〜3割)や、同月内に他の処置があったかどうか、在宅時医学総合管理料に含まれるかどうかによって変動します。

また、カテーテルの種類によっても材料価格が異なるため、詳細な自己負担額については、担当の訪問診療クリニックやケアマネジャーに事前に確認すると良いでしょう。

胃ろうカテーテル交換時に家族が準備しておくものはありますか?

胃ろうカテーテル交換に必要な医療器具(新しいカテーテル、消毒液、ガーゼ、シリンジなど)は、基本的に訪問診療医が持参しますので、ご家族が特別に購入しておくものはありません。

ただし、医師が処置を行いやすいように、ベッド周りを整理整頓し、照明を明るくしておくとスムーズです。また、交換時に多少の水や消毒液がこぼれる可能性に備えて、古いタオルや防水シーツを手元に用意しておくと安心です。

普段使用しているお薬手帳や体温計もすぐ出せるようにしておきましょう。

胃ろうカテーテル交換で出血した場合の対応はどうすればよいですか?

胃ろうカテーテル交換に伴う少量の出血は、瘻孔周囲の肉芽(にくげ)や粘膜が擦れて起こる場合が多く、通常は清潔なガーゼやティッシュで数分間圧迫すれば止まります。

医師が帰宅した後にガーゼに血が滲む程度であれば、上から新しいガーゼを当てて様子を見てください。

しかし、圧迫しても血が止まらない場合や、真っ赤な鮮血が大量に出続ける場合、また腹痛を伴う場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があります。その際は迷わず訪問診療医や訪問看護師に連絡し、指示を仰いでください。

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この記事を書いた人

新井 隆康のアバター 新井 隆康 富士在宅診療所 院長

医師
医療法人社団あしたば会 理事長
富士在宅診療所 院長
順天堂大学医学部卒業(2001)
スタンフォード大学ポストドクトラルフェロー
USMLE/ECFMG取得(2005)
富士在宅診療所開業(2016)

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