訪問診療のセカンドオピニオンの費用相場|全額自費になる理由と料金目安

在宅療養中の患者と家族が別の医師に治療方針を相談する場面と費用の目安を示す医療イメージ

在宅で療養している家族の治療方針に別の医師の意見を聞きたいとき、まず気になるのが費用でしょう。セカンドオピニオンの相談料は公的医療保険の対象から外れ、30分あたり1万円台から3万円台という幅で設定されています。

全額が自己負担になるのは相談が診療そのものではなく意見を聞く場だからで、主治医に資料をそろえてもらう部分には保険が使え、窓口で払う額は千円台に収まります。

相談料のほかに、文書料や画像データの複製代、移動にかかるお金も動きます。金額の目安と内訳、そして申し込みから相談後までのどの段階でいくら支払うのかを順に整理します。

目次

訪問診療のセカンドオピニオンの費用は30分1万円台から3万円台が目安

相談料の目安は、公的な医療機関が公表している料金表で30分あたり1万6千円台から3万3千円ほどです。ただし総額は相談料だけで決まらず、資料の準備や移動に伴う支払いが加わります。

費用の項目支払う相手保険の扱い
相談料相談先の医療機関全額が自己負担
資料づくりの費用訪問診療の主治医公的医療保険が使える
画像データの複製代画像を保管している施設実費で自己負担
回答書の文書料相談先の医療機関全額が自己負担
移動と付き添いの費用交通機関や介護タクシー全額が自己負担

相談料は時間で区切られ、延びるほど積み上がる

セカンドオピニオンの相談料は、多くの医療機関が時間を単位にして決めています。愛知県がんセンターが公表している料金表では、最初の30分まで16,500円で、その後は30分ごとに5,500円が加わります。

国立がん研究センター東病院の料金表では30分以内が33,000円(税込)で、超過分は15分ごとに11,000円が加算され、延長は90分までとされています。同じ30分でも施設によって2倍の開きがあります。

時間制である以上、話がまとまらないまま延長すれば支払いはそのぶん増えるので、持ち時間をどう使うかがそのまま金額に跳ね返ると考えておくと見通しが立てやすくなります。

相談料のほかに動くお金が3つ

相談料だけを見ていると、当日までに別の支払いが生まれる点を見落とします。訪問診療の主治医に資料をそろえてもらう費用、画像データの複製にかかる実費、そして移動と付き添いにかかるお金の3つです。

このうち資料づくりの費用には公的医療保険が使えるため自己負担は小さく収まりますが、残る2つは全額が自己負担で、条件によっては相談料に迫る金額へふくらむ場合もあります。

幅がいちばん大きいのは移動に関する部分でしょう。在宅で療養している方が同行するなら、車いすに対応した車両を手配する必要が生じ、距離に応じた料金が加わります。

同じ相談でも総額が2倍近く開くのはなぜ?

家族だけが画面越しに30分相談する場合と、本人が車いすで大学病院まで出向いて60分相談する場合とでは、総額がまったく違います。公表されている料金表をもとに足し上げると、前者は2万円前後、後者は5万円を上回る試算になります。

差を生むのは相談時間の長さと移動の有無です。予約の段階でどの形で受けるかを決めておくと、用意する金額の見当がつきやすくなります。

支払い方法も先に確かめておくと安心でしょう。自由診療はクレジットカードを扱う施設と現金のみの施設があり、当日になって慌てる場面が起こりえます。

セカンドオピニオンの費用が全額自費になる理由

公的医療保険が負担するのは病気やけがに対する診療そのものに限られ、セカンドオピニオンは治療ではなく意見を聞く場なので給付の枠から外れます。

公的医療保険が支払うのは診療そのものだけ

健康保険で受けられる医療は療養の給付と呼ばれ、診察、検査、投薬、処置、入院などが対象になります。全国健康保険協会もこの範囲を示しており、相談への助言は並んでいません。

訪問診療そのものは療養の給付にあたるため毎月の窓口負担は1割から3割で済みますが、同じ患者さんに関する相談でも、別の医師に意見を求める行為は給付の対象から外れます。

線を引いているのは診療報酬の仕組みです。保険から支払われるのは点数表に載っている行為に限られ、相談料という項目そのものが用意されていません。

相談の場では診断も処方も行いません

セカンドオピニオン外来では持参した資料をもとに医師が見解を述べるだけで、あらためて診察や検査を行わず、薬を出す場面もないため診療とは別の枠組みで扱われます。

相談先で診察や検査を受けるなら、それは転院や受診の扱いになり、保険を使う流れへ変わります。相談と受診は制度の上でまったく別の入り口です。

この区別があいまいなまま予約すると、想定していた金額と請求が食い違います。申し込みのときに、相談だけを希望するのか受診も考えているのかをはっきり伝えると、行き違いを防げます。

  • セカンドオピニオンの相談料
  • 相談時間を延長した分の加算
  • 相談先が作成する回答書の文書料
  • 予約手数料やキャンセル料
  • 相談先までの交通費と付き添いの費用

上に並べた支払いは保険証を窓口に出しても金額が変わらないため、自由診療として扱われる部分がどこまでかをあらかじめつかんでおくと安心です。

高額療養費制度も自由診療には使えない

医療費が高額になったときに使える高額療養費制度は、保険診療の自己負担を対象としています。厚生労働省が示す仕組みでも、自由診療の費用は計算に入りません。

先進医療のように保険外併用療養費として一部に保険が使える枠組みもありますが、セカンドオピニオンはその枠に入っておらず、相談料はまるごと自己負担になります。

月々の医療費が上限に達している方でも、相談料は別会計です。訪問診療の請求書とは切り離して考えると、家計の見通しを立てやすくなります。

消費税の扱いも保険診療とは変わる

国税庁の説明では健康保険法などによる医療の給付が消費税の非課税取引にあたり、保険の対象外となる診療は非課税の枠に含まれないため、相談料には消費税がかかります。

料金表に16,500円や33,000円と書かれている場合、多くは税込の表示です。ただし税別で示している施設もあるため、予約のときに総額を確かめておくと差額に驚かずに済みます。

わずかな差に見えても延長を重ねると税の額はふくらむので、相談時間の見込みと合わせて支払総額の上限を頭に入れておけば落ち着いて臨めます。

訪問診療の主治医に頼む資料づくりには保険が使えます

セカンドオピニオンにまつわる支払いのうち、資料の準備だけは公的医療保険の対象です。厚生労働省の診療報酬点数表に、そのための項目が用意されています。

診療情報提供料(Ⅱ)は500点で3割負担なら1,500円

厚生労働省の医科診療報酬点数表には、診療情報提供料(Ⅱ)という項目があります。他の医師の意見を求める患者さんからの申し出を受け、治療計画や検査結果を添えた文書を渡した場合に500点を算定します。

診療報酬は1点あたり10円で計算するため全体の金額は5,000円となり、窓口で払うのは自己負担割合に応じた額で、3割なら1,500円、1割なら500円です。

算定できるのは患者さん1人につき月1回までと定められており、点数は改定のたびに見直されるので、実際の請求額は依頼する時点で確かめるのが確実です。

資料は紹介状だけでは足りません

相談先が意見を述べるには、判断の材料がそろっている必要があります。国立がん研究センター東病院は、紹介状に加えて検査データや画像を収めたCD-Rの持参を求めています。

愛知県がんセンターも紹介状と参考になる資料の持参を条件に挙げており、材料が足りないまま当日を迎えると、意見を保留されて相談料だけが残る結果になりかねません。

訪問診療では、日々の様子や生活の状況が診療録に細かく残っています。血液検査の推移や薬の変更歴をまとめてもらえば、相談先の医師が短い時間で全体をつかめます。

画像データの複製に実費がかかる場合があります

レントゲンやCTの画像はCD-Rなどの媒体に複製して持ち出しますが、この複製にかかる費用は保険の対象外で、実費として請求される場合があります。

金額は施設ごとに決められており、数百円ほどで済む例もあれば、枚数が多いと無視できない額になりかねません。撮影した病院が主治医と別なら、そちらへ取りに行く手間も加わります。

訪問診療を担う医院が画像そのものを持っていない例は珍しくないので、どこに何の資料があるのかを先に整理しておくと当日までの段取りが楽になります。

主治医に切り出すときの伝え方

別の医師の意見を聞きたいと伝えるのは、気が引けるかもしれません。診療報酬にこの項目が置かれている事実は、制度が患者さん側からの申し出を前提にしている証しでもあります。

今の方針を疑っているのではなく、家族で納得して決めたいという伝え方なら波風が立ちません。訪問診療は長い付き合いになるため、関係を保ったまま進めるほうが後々ためになります。

主治医の側も資料づくりが保険で評価される行為だと理解しており、申し出を受けて資料を用意する流れは日常の診療の一部として組み込まれています。

支払いが生じる場面支払う相手金額の目安
資料づくりを依頼したとき訪問診療の主治医3割負担で1,500円
画像データを複製したとき画像を保管している施設実費(施設ごとに設定)
相談を受けた当日相談先の医療機関30分で1万6千円台から3万3千円
回答書を受け取るとき相談先の医療機関施設ごとに設定

寝たきりでも受けられる訪問診療のセカンドオピニオンと費用の違い

本人が同席できなくても家族だけの相談を受け付けている医療機関があり、受け方によって費用の構成が変わるので、どの形が現実的かを先に決めると無駄がありません。

家族だけで相談する場合は本人の同意書が要ります

愛知県がんセンターは、患者さんが来院できない場合に家族などへのセカンドオピニオンも受けられると案内しています。ただし本人の同意書の提出が条件です。

国立がん研究センター東病院も代理の方が来院する際に相談同意書を必要としており、委任状の持参を挙げている点も共通していて、本人の意思を確かめる手続きが置かれています。

同意書の書式は医療機関ごとに違い、事前に取り寄せる必要があります。認知症などで署名が難しい場合の扱いも、予約の電話で確かめておけば当日に困りません。

家族だけで相談に行くときの持ち物

  • 訪問診療の主治医が作成した紹介状
  • 検査データと画像を収めた媒体
  • 本人が署名した同意書または委任状
  • 相談したい内容を書き出したメモ
  • 相談料の支払いに使う現金かカード

オンラインで受ければ費用は安くなる?

画面越しの相談を受け付けている医療機関もあり、移動が要らないぶん、交通費や介護タクシー代が丸ごと不要になって総額を抑えやすくなります。

ただし相談料そのものは対面と同じ設定にしている施設が多く、通信の分だけ安くなるとは限りません。予約のときに対面との差があるかを聞いておくと、見込みが立ちます。

気をつけたいのは通信環境と機器の準備でしょう。自宅の回線が細いと画像の共有がうまくいかず、限られた時間を段取りに使ってしまう場面が生じます。

自宅へ来てもらう形は交通費が別立てになる

在宅医が自宅を訪ねて相談に応じる形をとる医療機関もありますが、この場合も相談は自由診療のままで、加えて移動にかかる費用が上乗せされます。

交通費の考え方は施設によってまちまちで、距離に応じた実費を求める場合もあれば一定額を設定している場合もあり、一律ではありません。訪問できるかどうかは対応地域にも左右されるため、まず範囲を確かめます。

自宅で受けられれば、本人の体力を消耗させずに済みます。移動の負担と上乗せ分の金額を並べたうえで、家族で納得できるほうを選ぶ流れが現実的でしょう。

移動を伴うときは介護タクシー代も見込む

本人が同行するなら車いすやストレッチャーに対応した車両の手配が必要になり、介護タクシーの料金は運賃と介助料を組み合わせた構成で、距離と介助の内容によって変わります。

往復の運賃に加えて、待機している時間の料金が加算される場合もあります。相談が延長すれば待機時間も延び、そのぶん支払いが増える点は見落としがちです。

介護保険の訪問介護で通院の付き添いを頼める場合もありますが運賃そのものは自己負担で、地域で使える手段についてはケアマネジャーに相談すると教えてもらえます。

訪問診療のセカンドオピニオンの費用が施設ごとに違う4つの理由

相談料に幅があるのは、それぞれの医療機関が独自に金額を決めているからです。時間の刻み方、施設の性格、文書の扱い、税の表示という4つが支払額を左右します。

金額を動かす要素設定の例支払いへの影響
時間の刻み方30分ごと/15分ごと延長したときの加算額が変わる
施設の性格がん専門/地域の総合病院準備の量に応じて幅が出る
回答書の扱い相談料に込み/別料金書面を頼むと上乗せになる
税の表示税込表示/税別表示総額の見え方がずれる

時間の刻み方が30分単位か15分単位か

最初の30分をひとまとまりとし以降を30分ごとに加算する設定が広く見られる一方、超過分を15分ごとに刻む設定もあり、少しの延長でも加算が発生します。

愛知県がんセンターは30分ごとに5,500円、国立がん研究センター東病院は15分ごとに11,000円と公表しています。同じだけ延長しても、単価の差がそのまま支払いに表れます。

相談の中身が同じでも刻み方の違いで数千円から1万円以上の差が生まれるため、予約の前に加算の単位を聞いておけば時間配分を組み立てやすくなります。

がん専門か地域の総合病院かで設定が変わります

がんの専門病院は、画像や病理の読み直しに手間がかかるぶん、相談料を高めに置く傾向があります。地域の総合病院には、これより控えめな設定にしている施設もあります。

診療科をまたぐ相談では複数の医師が同席する体制をとる施設もあり、関わる人数と準備の量が増えるほど料金は高いほうへ寄るでしょう。

在宅の療養で問題になりやすい嚥下や栄養、痛みの和らげ方は、専門の外来が細かく分かれている場合があります。どの科に相談するかで窓口も金額も変わるため、主治医の見立てを聞いてから選ぶと迷いません。

回答書を作る場合は文書料が上乗せされます

相談の結果を書面にまとめ、主治医あてに返す扱いをとる医療機関があります。この文書の作成料を相談料に含める施設と、別に請求する施設に分かれます。

書面が手元にあると訪問診療の現場で方針を共有しやすくなりますが、口頭のやり取りだけでは聞いた家族の記憶に頼る形になり、伝わり方に差が出ます。

別料金として請求される場合、金額は施設が独自に決めています。書面が要るかどうかを申し込みの段階で決めておくと、見積もりが立てやすくなります。

表示価格が税込か税別かで支払額が動きます

自由診療には消費税がかかるため料金表の書き方によって実際の支払いが変わり、33,000円(税込)と示す施設もあれば、税別の本体価格だけを載せている施設もあります。

延長を重ねると、税の分だけでも千円単位の差になります。総額でいくらになるかを尋ねる形にすれば、表示の違いに惑わされません。

領収書は医療費控除を検討するときの資料にもなるので、相談料と文書料が分けて書かれているかを確かめ、なくさずに保管しておくと後で役立ちます。

訪問診療のセカンドオピニオンの費用を抑える手立て

限られた時間を使い切らない工夫と、無料で使える窓口の活用で、支払いはかなり抑えられます。加入している保険の付帯サービスに相談の枠が含まれている場合もあります。

聞きたいことを紙に書き出して時間内に収めましょう

相談は時間で課金されるため質問の整理がそのまま節約につながり、何を決めたいのかを3つほどに絞って優先順位をつけて紙に書き出しておけば話が散りません。

在宅の療養では、点滴を続けるか、入院に切り替えるか、食事の形をどうするかといった具体的な選択が焦点になります。抽象的に方針を尋ねるより、選択肢を挙げて意見を求めるほうが短く終わります。

同席する家族の人数も決めておくと進行が早まり、話す人を1人にしておけば同じ質問が繰り返されて時間を失う事態を避けられます。

加入している医療保険の付帯サービスを確かめます

民間の医療保険やがん保険には、セカンドオピニオンの手配を無料で受けられるサービスが付いた商品があります。保険会社が提携する医療機関を紹介する形が一般的で、相談料の扱いは商品によって違います。

証券を見ても分かりにくい場合は、保険会社の窓口に契約者番号を伝えて確かめる方法が早道です。特約として付いているのか、契約そのものに含まれるのかで使い方が変わります。

勤め先の健康保険組合が似た相談窓口を用意している場合もあるので、使える制度がないかを一度洗い出しておくと支払いを減らせる道が見えてきます。

がん相談支援センターは無料で使える

がんの療養に関する悩みなら、がん相談支援センターという窓口があります。国立がん研究センターのがん情報サービスによると、全国のがん診療連携拠点病院などに置かれています。

その病院にかかっていない方や家族でも無料で利用できると案内されており、がんに詳しい看護師やソーシャルワーカーが対応して、面談か電話で相談を受け付けます。

治療方針そのものへの見解は医師との相談が担いますが、どこへ相談すればよいか、費用をどう見積もるかといった道筋の整理には役立ちます。

医療費控除に入れられるかは支出の中身で決まる

国税庁のタックスアンサーは、医療費控除の対象を医師・歯科医師による診療や治療の対価としており、健康診断の費用や医師への謝礼金は原則として含まれないと示しています。

セカンドオピニオンの相談料がこれに当たるかは、支出の中身によって判断が分かれます。迷う場合は、領収書を持って所轄の税務署に確かめるのが確実です。

公共交通機関を使った通院の費用は対象に含まれる一方で自家用車のガソリン代は含まれず、移動に関する支払いも種類によって扱いが違います。

相談の窓口費用向いている場面
がん相談支援センター無料どこへ相談するか迷うとき
加入する保険の付帯サービス契約により無料提携先で意見を聞きたいとき
セカンドオピニオン外来全額が自己負担治療方針に医師の見解が要るとき
訪問診療の主治医保険の範囲資料の準備や日々の疑問

申し込む前に確かめたいセカンドオピニオンの費用の内訳

予約の電話で金額の内訳まで聞いておけば、当日の請求に驚く場面はほぼなくなります。得た意見を在宅の療養にどう戻すかまで見通しておくと、支払った分が生きてきます。

電話で聞いておく金額の内訳

確かめる項目は多くありません。基本の相談料と時間、延長したときの単位と単価、文書料の有無、税の表示、支払い方法の5つを押さえれば、総額の見当がつきます。

予約手数料やキャンセル料を設定している施設もあります。体調が読みにくい在宅療養では日程を変える場面が起こりうるため、変更の期限も一緒に聞いておくと安心です。

確かめる項目聞き方の例
相談料と時間基本の料金と、何分までが含まれますか
延長の扱い超過は何分ごとに、いくら加算されますか
文書料回答書の作成料は相談料に含まれますか
税と支払い表示は税込ですか、カードは使えますか
同席の条件本人が行けない場合、必要な書類は何ですか

電話口で担当者が即答できない項目は、折り返しをお願いする形で構いません。金額の話を先に済ませておけば、当日は方針の相談に集中できます。

転院を前提にした受診とは分けて考えます

相談の結果、主治医を変えたくなる場合もありますが、転院を目的に受診するならそれは通常の診療にあたり、保険を使った流れへ切り替わります。

訪問診療は対応できる地域が限られるため、移りたい先が自宅まで来られるとは限りません。相談の前にその医療機関の訪問範囲を調べておけば、現実的な判断ができます。

意見を聞いたうえで今の主治医を続ける選択も十分にあります。納得して同じ道を選び直せたなら、それ自体が家族にとっての値打ちではないでしょうか。

得られた意見を在宅の療養計画に戻します

相談で終わりにせず内容を主治医へ伝えるところまでが一連の流れで、書面が出ていれば渡し、口頭だけなら要点をメモにまとめて共有します。

訪問看護師やケアマネジャーにも同じ情報が届くと、日々のケアが方針に沿って動きます。在宅の療養は複数の職種で支える形なので、共有が遅れると足並みは乱れがちです。

支払った金額を意味のあるものにするのは相談のあとの動き方で、誰に何を伝えるかを決めてから臨めば、得た意見が家族の選択につながります。

よくある質問

訪問診療のセカンドオピニオンは家族だけでも受けられますか?

本人が来院できない場合に、家族などへの相談を受け付けている医療機関があります。ただし、いずれも本人の意思を確かめる書類が必要です。

愛知県がんセンターは同意書の提出を条件に挙げ、国立がん研究センター東病院は相談同意書と委任状を求めています。書式は施設ごとに違うため、予約のときに取り寄せておくと当日に困りません。

セカンドオピニオンの相談料はいくらぐらい用意すればよいですか?

公的な医療機関が公表している料金表では、30分あたり1万6千円台から3万3千円ほどの幅があります。延長した分は30分または15分ごとに加算されます。

相談料のほかに資料づくりや画像データの複製、移動にかかる支払いも重なるので、総額に余裕を持たせて用意しておけば当日に慌てずに済みます。

訪問診療の主治医にセカンドオピニオンを切り出しにくいのですが、どう伝えればよいですか?

今の方針を疑っているのではなく、家族で納得して決めたいという伝え方なら角が立ちません。制度の上でも、他の医師の意見を求める患者さんを支える仕組みが用意されています。

主治医の側は資料を用意する流れに慣れています。相談したい内容と、どの医療機関を考えているかを一緒に伝えると、話が早く進みます。

セカンドオピニオンの相談時間はどのくらいを見込めばよいですか?

30分を基本とし、延長できる上限を設けている医療機関が多く見られ、国立がん研究センター東病院は延長を最大90分までと案内しています。

聞きたいことを3つほどに絞っておけば、30分でも十分に話せます。資料が多い場合は、あらかじめ長めの枠で予約しておくと落ち着いて進みます。

セカンドオピニオンを受けたあと、訪問診療の主治医に結果を伝える必要はありますか?

伝えたほうがその後の療養は進めやすくなり、意見の中身が共有されないままだと日々のケアと方針がずれてしまいます。

書面が出ていれば渡し、口頭だけなら要点をメモにして渡す形で足ります。訪問看護師やケアマネジャーにも同じ情報が届けば、家族の負担が減ります。

訪問診療のセカンドオピニオンに戻る

訪問診療の導入・選び方TOP

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

新井 隆康のアバター 新井 隆康 富士在宅診療所 院長

医師
医療法人社団あしたば会 理事長
富士在宅診療所 院長
順天堂大学医学部卒業(2001)
スタンフォード大学ポストドクトラルフェロー
USMLE/ECFMG取得(2005)
富士在宅診療所開業(2016)

目次