薬で体重が変わるのはなぜか
「薬を飲み始めてから体重が増えた気がする」「ダイエットのために薬を使えるのだろうか」。そんな疑問を持って調べている方は少なくありません。薬と体重の関係は、単純に「この薬を飲むと太る・痩せる」と割り切れるものではなく、薬の種類によって作用する経路が異なります。まずは、薬がどのようなルートで体重に影響するのかを整理しておきましょう。
薬が食欲に影響することがある
薬の中には、脳や消化管に作用して食欲を変化させるものがあります。食欲が抑えられれば自然と食事量が減り、体重が落ちやすくなります。反対に、食欲を高める方向に働く薬では、気づかないうちに食べる量が増え、体重が増加しやすくなります。
注意したいのは、この食欲への影響が「狙った作用」として設計されている薬もあれば、「副作用」として起きる薬もあるという点です。たとえば肥満症の治療薬として食欲を抑えるよう設計されているものがある一方、精神症状を和らげることを目的とした薬で、結果として食欲が増すことがあります。どちらのケースでも、薬を自己判断で調整することは避け、気になる変化があれば処方医に伝えることが基本です。
薬が血糖や代謝に影響することがある
血糖値の上下は、体内への脂肪の蓄積しやすさに深く関係しています。血糖を下げる方向に作用する薬の中には、エネルギーの使われ方を変えることで体重にも影響するものがあります。また、体内の代謝そのものを変化させる薬では、同じように食事や運動をしていても消費カロリーが変わる場合があります。
もう一つ、見落とされやすいのが体内の水分バランスへの影響です。薬の種類によっては、塩分や水分を体内に溜め込みやすくなり、むくみとして体重計の数値に表れることがあります。この場合、脂肪が増えているわけではなくとも、見た目や体重の変化として感じられます。
薬の影響は体質や病気によっても変わる
同じ薬を同じ量飲んでも、体重への影響は人によってかなり異なります。もともとの代謝の状態、基礎疾患の有無、年齢、ホルモンバランス、食生活など、さまざまな要素が絡み合うためです。
たとえば糖尿病や甲状腺疾患、精神疾患などを抱えている場合、病気そのものが体重に影響することがあります。「薬が原因なのか、病気が原因なのか」を自分で判断するのは難しく、その切り分けには医師の診察が欠かせません。体重の変化が気になるときは、思い込みで結論を出す前に、まず相談の場を持つことをお勧めします。
まず知っておきたい 薬と体重の考え方
薬と体重の話をするとき、「痩せる薬」「太る薬」という言葉が一人歩きしやすいのですが、実際はそれほど単純ではありません。薬を正しく理解するうえで、まず押さえておきたい考え方をお伝えします。
体重が減る薬と体重が増えやすい薬がある
薬と体重の関係を大きく分けると、「体重減少に関わる薬」と「体重増加の副作用が起きやすい薬」という二つの方向があります。前者には、食欲抑制や血糖・代謝の改善を通じて肥満症や糖尿病の治療に使われる薬が含まれます。後者には、精神科や内科の領域で使われる一部の薬が該当します。
ただし、同じグループの薬でも個々の製品によって影響の出方は違いますし、すべての人に同じように作用するわけではありません。このページでは後の章で両方の薬について整理していきますが、いずれも「医師と相談したうえで使う・続ける・変える」という前提は共通しています。
体重だけで薬の良し悪しは決められない
「この薬を飲むと太ると聞いたので飲みたくない」という相談を受けることがあります。体重が増えると、その薬をやめたくなるのは自然です。ただ、向精神薬やステロイドでは、体重の問題より先に病状の安定を守る必要があるものです。
薬の多くは、体重を管理するためではなく、病気そのものを治療・コントロールするために処方されています。たとえば、体重増加の副作用があるとされる薬が、再発予防や症状の安定に欠かせない治療薬である場合、薬をやめることで病状が大きく悪化するリスクが出てきます。体重変化が気になるときは、まず「この薬は何のために飲んでいるのか」を処方医と一緒に確認することが先決です。
自己判断で始めることもやめることも危険
薬に関して、自己判断による開始・中止・減量はどれも危険を伴います。「ダイエットに効きそうだから試してみた」という薬の使い方も、「太りそうだから飲むのをやめた」という判断も、どちらも医師の管理の外で行われれば思わぬ副作用や病状悪化を招く可能性があります。
この記事では、薬と体重にまつわるさまざまな情報を整理していきますが、読み終えた後も、具体的な薬の開始・変更・中止は必ず医師に相談してから行ってください。これはこの記事を通じて一貫してお伝えしたいことです。
痩せるために使われる薬にはどんなものがあるか
肥満症や糖尿病の治療の場面で、体重減少に関わる薬が使われることがあります。近年は選択肢が増え、注目を集めているものも少なくありません。ここでは代表的な薬を大まかに整理します。作用機序の詳細や使い分けについては、それぞれの個別ページを参照してください。
| 薬の種類 | 体重への影響 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| マンジャロ | 減りやすい方向 | 吐き気・下痢、注射薬 |
| リベルサス | 減りやすい方向 | 吐き気・下痢、服用方法に注意 |
| メトホルミン | 増えにくい/やや減りやすい | 下痢、腎機能・脱水に注意 |
| SGLT2阻害薬 | 減りやすい方向 | 脱水、頻尿、尿路・性器感染 |
| 向精神薬の一部 | 増えやすい方向 | 食欲増加、眠気 |
| ステロイド | 増えやすい方向 | 食欲増加、むくみ、血糖上昇 |
マンジャロは食欲や食事量に影響する薬
マンジャロは、GIPとGLP-1という二つのホルモンの受容体に働きかける注射薬です。食欲を抑え、食事量を減らす方向に作用することで体重の変化に関わります。チルゼパチドは2型糖尿病治療薬として使われている成分です。日本では、肥満症に対しては同成分の別製剤であるゼップバウンドが承認されています。
注射薬であること、定期的な受診が必要なこと、効果の出方や副作用の状況を確認しながら使うことが前提の薬です。詳しい使い方や注意点はマンジャロの個別ページで解説しています。
リベルサスは内服で使われるGLP-1受容体作動薬
リベルサスは、GLP-1受容体作動薬の中で「飲み薬」として使える製品です。同系統の薬は注射薬が多い中、内服できる点が特徴のひとつとして挙げられます。食欲の抑制と血糖値の改善を通じて体重に関わります。
2型糖尿病の治療薬として処方されるものであり、ダイエット目的での単独使用は想定された使い方ではありません。効果・副作用・適応の詳細はリベルサスの個別ページをご覧ください。
SGLT-2阻害薬は尿に糖を出して体重に影響する
SGLT-2阻害薬は、腎臓での糖の再吸収を抑え、余分な糖を尿と一緒に体外に排出させる仕組みを持つ薬です。摂取した糖がそのままエネルギーとして使われずに排出されるため、体重が減少しやすくなる効果が期待されます。
この薬は体重管理だけでなく、心臓や腎臓への保護効果も注目されており、糖尿病以外の疾患にも適応が広がっています。一方で、尿路感染症や脱水などのリスクもあるため、自己判断での使用は禁物です。SGLT-2阻害薬については個別ページで詳しく解説しています。
メトホルミンは血糖改善を通じて体重変化に関わる
メトホルミンは、2型糖尿病の治療薬として長年使われてきた経口薬です。体重を大幅に減らすというより、インスリン抵抗性の改善を通じて血糖コントロールを助け、その結果として体重増加を抑えやすくなる側面があります。
価格が比較的安く、実績も豊富な薬ですが、腎機能の状態によっては使用できない場合があります。適応外での使用が話題になることもありますが、このページでは深入りしません。詳細はメトホルミンの個別ページを参照してください。
ダイエット目的で使われる薬のメリットと注意点
前の章で紹介した薬を「使う側の目線」から見たとき、期待できることと注意しなければならないことの両方があります。薬に過度な期待を持つことも、逆に過剰に怖れることも、正しい判断の妨げになります。
効果の出方には個人差がある
同じ薬でも、数週間で食欲がかなり落ちる人もいれば、思ったほど変化を感じない人もいます。当院では私のボクシングジム仲間のモニターが多いのですが、その中でも体重の減りやすい人、そうでない人もいて、あまり共通点も無いので、「使ってみないとわからない」というのが正直なところです。生活習慣、ホルモンバランス、年齢、体の状態など、さまざまな要因が効果に影響するためです。「〇〇kg痩せた」という体験談が参考にならないこともありますし、効果が出るまでの期間も一様ではありません。
また、薬だけを使って食事や運動が乱れたままでは、期待する効果が出にくくなることがほとんどです。薬は体重管理のプロセスを支えるツールのひとつであり、生活習慣の改善と組み合わせることで、より安定した変化が期待できます。
吐き気や下痢など副作用に注意が必要
GLP-1関連薬によく見られる副作用として、吐き気・下痢・腹部不快感などの消化器症状があります。使い始めに出やすく、体が慣れるにつれて落ち着くケースもありますが、症状が強い場合や長く続く場合は早めに処方医に相談してください。
メトホルミンの副作用は比較的少なく症状はマイルドですが、下痢、腹部症状、まれに乳酸アシドーシスに注意する必要があります。また、腎機能が低下している場合や造影剤を使う検査の前後では、休薬が必要になることがあります。
SGLT-2阻害薬の副作用としては尿路感染、性器感染、脱水、頻尿、ケトアシドーシスなどがあります。朝食後に内服しても夜間にトイレに起きて困る、と訴える人もいるくらい頻尿は顕著です。また、膀胱炎を繰り返す女性などには慎重な投与が必要なお薬でもあります。
副作用は「我慢すべきもの」として一人で抱え込む必要はありません。薬の量を調整することや、別の薬に変更することが可能な場合もあります。使いながら感じたことを医師に正直に伝えることが、より安全な治療を続けるための一歩です。
持病や体調によって使えないことがある
肥満症・糖尿病治療に使われる薬は、腎機能・肝機能・膵炎の既往、心疾患の種類などによって使用できない場合があります。また、複数の薬を飲んでいる方では、薬同士の相互作用も確認が必要です。妊娠中や授乳中については後の章で改めてふれますが、多くの薬で使用が制限されます。
「自分が使えるかどうか」を自己判断で決めることは難しいため、興味があれば医師への相談から始めてください。適切な検査や問診を経たうえで、使用の可否を確認することが安全な選択につながります。
富士市・富士宮市でダイエットを考えている方は、薬だけでなく、生活背景や健診異常も含めて詳しく解説した富士市・富士宮市でダイエットを考えている方へもあわせてご覧ください。
太りやすくなる薬にはどんなものがあるか
ダイエットのために薬を探している方だけでなく、「今飲んでいる薬のせいで体重が増えているかもしれない」と感じている方にも、この章は参考になると思います。体重増加の副作用が起きやすいとされる薬には、精神科や内科の領域でよく使われるものが含まれます。
向精神薬の一部は食欲や代謝に影響する
抗精神病薬や抗うつ薬、気分安定薬の中には、体重増加が副作用として現れやすいものがあります。食欲が増す、満腹感を感じにくくなる、代謝が落ちる、水分が溜まりやすくなるなど、複数のメカニズムが重なることもあります。
ただし、同じ「向精神薬」と呼ばれる薬の中でも、体重への影響は薬によってかなり異なります。体重が増えやすい薬がある一方で、影響が比較的少ないとされる薬もあります。すべての精神科の薬で体重が増えるわけではないという点は、正確に理解しておいてほしいところです。
ステロイドはむくみや食欲増加につながることがある
ステロイドは、アレルギーや自己免疫疾患、炎症性疾患などの治療に幅広く使われる薬です。長期または高用量での使用では、体内のナトリウムと水分を溜め込みやすくなることでむくみが生じたり、食欲が増して体重が増加したりすることがあります。
短期間の使用では影響が出にくいことも多く、使い方や用量によってリスクは異なります。体重変化が気になるときも、ステロイドの自己中断は病状の急激な悪化を招く危険があるため、必ず主治医に相談してください。
体重増加があっても必要な治療である場合がある
「太るから飲みたくない」という気持ちは理解できます。しかし、向精神薬やステロイドは、多くの場合、症状のコントロールや再発防止のために必要な治療として処方されています。薬をやめることで得られる体重の変化より、病状が悪化することによるリスクのほうが大きい場合がほとんどです。
体重管理と治療の両立を考えたいときは、「薬をやめる」という選択の前に、処方医に状況を伝えることを優先してください。薬の変更・減量の可否も含め、一緒に考えてもらえる可能性があります。
薬で太りやすくなるときに知っておきたいこと
実際に薬を飲み始めてから体重が増えてきたと感じているなら、その経験はとても大切なサインです。ただ、「薬のせいだ」と決めつける前に、知っておくといくつかのことがあります。
体重増加には理由がいくつかある
薬を始めたあとに体重が増えても、原因が薬そのものとは限りません。うつ症状が改善して食事量が戻った、ステロイドでむくみが強く出た、活動量が落ちた、睡眠が乱れた――実際にはこうした要因が重なっていることも多いのです。意外と多いのが、むくみによる体重増加です。これは脂肪が増えたわけではないので、対処方法はダイエット外来的なアプローチとは違ってきます。
「いつごろから」「どれくらいのペースで」体重が変わったかを記録しておくと、医師への相談がスムーズになります。薬の種類・量・開始時期も合わせてメモしておくと、原因の絞り込みに役立ちます。
薬を急にやめると病気が悪化することがある
向精神薬やステロイドは特に、急に中止することで離脱症状が出たり、コントロールされていた病状が一気に悪化したりするリスクがあります。「体重が増えたから今日から飲まない」という判断は、体重の問題とは別のところで深刻な問題を引き起こしかねません。
「やめたい」「減らしたい」という気持ちがあるときは、その思いをそのまま処方医に伝えてください。医師と一緒に判断するための相談は、いつでもしてよいことです。
処方医に相談すると調整できる場合がある
体重への影響が少ない別の薬に変更できる場合、用量を見直せる場合、食事や運動のアドバイスと組み合わせて対処できる場合など、選択肢は一つではありません。「相談しにくい」と感じている方もいるかもしれませんが、体重の変化は治療上も重要な情報であり、処方医に伝えることは適切な相談です。
場合によっては、主治医の治療と並行して体重管理の専門外来を活用することも一つの考え方です。ダイエット外来では、持病の治療を続けながら体重に向き合うためのサポートを行っています。
薬を使う前に確認したい副作用と禁忌
薬を始める前にも、使い続けている途中にも、確認しておきたいことがあります。細かな禁忌の一覧を覚える必要はありませんが、どんな状況で注意が必要かを大まかに把握しておくことは、安全に薬と向き合ううえで助けになります。
症状がつらいときは早めの相談が大切
副作用があっても「これくらいは仕方ない」と思って我慢してしまう方は少なくありません。ただ、症状がつらい状態が続くと、薬の継続そのものが難しくなってしまいます。使い始めに出やすい消化器症状は、時間とともに落ち着くことも多いですが、強い症状や日常生活に支障が出るほどの状態が続く場合は早めに連絡してください。
医師だけでなく、薬局の薬剤師への相談も一つの選択肢です。どのタイミングで誰に相談すればよいかを、薬を処方してもらうときに確認しておくと安心できます。
妊娠中や授乳中は特に注意が必要
ダイエット目的や血糖管理に使われる多くの薬は、妊娠中や授乳中には使用できないとされています。妊娠を希望している段階でも、薬の種類によっては事前に確認が必要です。
「妊娠に気づかずに飲んでいた」という場合は、すぐに処方医または産婦人科に相談してください。自己判断でやめることも、そのまま飲み続けることも、医師への報告なしに行うことは避けてほしいと思います。
腎機能や肝機能などで使えない薬もある
薬は体内で代謝・排泄される過程で、腎臓や肝臓に負荷がかかることがあります。これらの臓器の機能が低下していると、薬が体内に蓄積しやすくなったり、想定外の副作用が起きたりするリスクがあります。メトホルミンやSGLT-2阻害薬は、腎機能の状態によって使用が制限される代表的な例です。
健康診断の結果や持病がある方は、薬を始める前に現在の臓器の状態を医師に確認してもらうことが欠かせません。定期的な血液検査で状態を確認しながら薬を使い続けることが、安全な管理の基本です。
薬だけに頼らないために大切なこと
薬の話が続いたので、ここで一度立ち止まって、薬以外のことにもフォーカスを当てたいと思います。体重管理において薬は補助的な手段であり、生活習慣の土台なしに薬だけで持続的な変化を得ることは難しいのが現実です。
食事と運動の見直しは土台になる
ダイエット目的で使われる薬の多くは、食事や運動との組み合わせを前提として効果が評価されています。薬を使い始めたからといって食生活を乱してよいわけではなく、むしろ薬の効果を引き出すためにも、食事の質・量・タイミングへの意識は大切です。
「何から手をつければよいかわからない」という方も、完璧を目指さなくてもかまいません。今の食習慣を少しずつ見直すこと、無理なく続けられる運動の習慣を作ることが、薬の効果を活かしながら体重管理を続けるための基盤になります。
睡眠やストレスも体重に影響する
睡眠不足や慢性的なストレスは、食欲に関わるホルモンのバランスを乱し、体重増加の一因になることがわかっています。夜遅くに食べたくなる、甘いものへの欲求が強まるといった変化は、睡眠やストレスの影響が出ているサインかもしれません。
薬で食欲を抑えようとするより先に、あるいは並行して、睡眠の質を改善することやストレスへの対処法を整えることが、長期的な体重管理に効果的です。薬が補えない部分を生活の質で支える視点を持つと、体重管理の取り組みが安定しやすくなります。
薬の効果を活かすには続け方が重要
副作用が気になる、思ったより効果が出ない、生活の変化で通院が難しくなったなど、薬を途中でやめてしまう理由はさまざまです。しかし、定められた期間使い続けることで初めて評価できる薬も多く、途中でやめると結果が出ないまま終わってしまうことがあります。
「続けられるかどうか不安」「副作用の出方が心配」といった気持ちは、始める前や使い始めた早い段階で医師に共有してください。目標の設定、副作用への対策、通院の頻度など、一緒に調整できることは少なくありません。一人で抱え込まず、相談しながら進めることが、続けるための最善策です。
こんなときは医師に相談したい
「病院に行くほどのことかな」と思って踏み出せない方も多いですが、体重と薬に関わる疑問や不安は、医師が日常的に対応していることです。以下のような状況に心当たりがあれば、遠慮なく相談の場を持ってください。
薬を飲み始めてから急に太った
薬を始めた時期と体重増加の時期が重なっているなら、一度処方医に伝えてみてください。「気のせいかもしれない」と思う必要はありません。体重の変化は治療上も意味のある情報であり、医師に伝えることで薬の見直しや生活指導などの対応につながる場合があります。変化のタイミングや幅を記録しておくと、相談がよりスムーズになります。
体重を減らしたいが自己流ではうまくいかない
食事制限や運動を続けているのに変化が出ない、あるいは変化が出てもすぐに戻ってしまうという経験を繰り返しているなら、医学的なアプローチが助けになる可能性があります。ダイエット外来では、体の状態を確認したうえで、生活習慣の見直しと必要に応じた薬の活用を組み合わせた支援を受けることができます。
「病院で体重管理の相談をしていいのか」と迷う方もいますが、肥満は医療の対象です。自己流で行き詰まりを感じているなら、受診のきっかけとして検討してみてください。
持病があり使える薬がわからない
複数の病気を抱えていたり、すでに複数の薬を飲んでいたりする場合、体重管理に使える薬の選択肢は限られることがあります。薬同士の相互作用、臓器の状態、既存の治療との兼ね合いなど、自己判断で判断できることではありません。かかりつけ医に体重管理についての希望を伝えるか、専門外来に相談することで、今の状況に合った選択肢を探すことができます。
薬と体重の関係は一人ひとり違う
薬と体重の話は、「この薬は痩せる」「あの薬は太る」という一律の答えで解決できるものではありません。体の状態、目的、持病の有無、生活習慣など、さまざまな条件が重なって、一人ひとりの経験が作られています。
目的に合った薬選びが大切
「痩せたい」「太りたくない」「今の薬が不安」。これらは一見似ているようで、それぞれ必要な対応が違います。自分が今どの状況にあるかを客観視したうえで、医師に状況を伝えることが、適切な薬や支援につながる第一歩です。薬に期待しすぎることも、薬を避けすぎることも、目的から遠ざかることがあります。
体重変化が気になるときは相談から始めてよい
薬について調べていると、情報が多すぎて判断に迷うことがあります。このページもその一つであり、全体像を確認することを目的として書いています。読んで疑問が生まれたなら、それを持って医師に相談してください。「こんなことを聞いていいのか」と思う必要はなく、体重に関する疑問は日常的に扱われる相談内容のひとつです。
詳しい薬の特徴は個別記事で確認できる
このページでは、薬と体重の関係を俯瞰的に整理することを優先しました。マンジャロ、リベルサス、SGLT-2阻害薬、メトホルミンのそれぞれについて、より詳しい作用の仕組み・使い方・副作用・注意点を知りたい方は、各薬剤の個別ページをご覧ください。体重増加が気になる薬についても、それぞれの詳細ページで補足しています。薬についての理解を深めながら、必要であれば医療機関への相談につなげてもらえればと思います。
【参考文献】
各薬剤の公式情報
・各製品の添付文書・インタビューフォーム(PMDA医薬品情報データベース)
・マンジャロ、リベルサス、各SGLT-2阻害薬、メトホルミンそれぞれの製造販売会社のサイト
診療ガイドライン
・日本精神神経学会 関連ガイドライン(向精神薬と体重管理の記述を確認)
・日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」
・日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」
よくある質問(FAQ)
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富士市・富士宮市でダイエットを考えている方へ


院長プロフィール
「最先端の科学」と「10年間の地域医療」が導き出した答え
米国スタンフォード大学にて幹細胞を用いた心筋再生と細胞のマルチモダリティイメージングの研究に従事。
分子細胞学、ES細胞の培養とウィルスベクターによる遺伝子操作、動物モデルによる実験、MRIの撮像プロセスそのものの研究していくなかで、機械工学の基礎を修めました。
同時に米国医師免許を取得しました。
帰国後は東京都内の在宅クリニックにて研鑽を積み、その後2016年に富士在宅診療所を開業し、約10年間にわたり末期がん、神経難病、生活習慣病などを幅広く診療し、地域医療の最前線を担ってきました。現在の富士在宅診療は常勤医5名体制で、年間の看取り数は200名程度の規模に成長しました。
現在は、訪問診療をメインに据えながら、外来の保険診療を行うと同時に、ダイエット外来でも見た目だけでなく、将来の病気や生活のしやすさまで見据えた医学的サポートを大切にしています。
