往診とは?訪問診療との違い・頼み方・費用をやさしく解説

「家族の具合が急に悪くなったけれど、病院まで連れていけない」。そんな不安を抱えたとき、自宅に医師が来て診察してくれる仕組みが往診です。
往診は訪問診療と混同されがちですが、両者は目的も利用の仕方もまったく異なります。
この記事では、往診の基本から訪問診療との違い、具体的な頼み方や費用の目安まで、在宅診療の現場で培った知見をもとにわかりやすくお伝えします。
往診とは「体調が急変したとき医師が自宅へ来てくれる」診療のかたち
往診とは、患者さんやご家族からの要請を受けて、医師が自宅や施設に出向いて行う臨時の診療です。通院が難しい状況で突然体調が悪化したとき、電話1本で医師に来てもらえる仕組みとして、多くの方の暮らしを支えています。
往診は「患者さんの求めに応じて」医師が出向く臨時の診療
往診の特徴は、あらかじめ予定を組まず「そのとき必要になったら依頼する」点にあります。たとえば、夜中に高熱が出た、突然の腹痛で動けないといった場面で、かかりつけ医に連絡し、自宅まで来てもらうのが典型的な往診です。
厚生労働省の定義では、「患家の求めに応じて患家に赴き診療すること」とされています。つまり、患者さん側からの連絡がきっかけとなり、医師が判断のうえ訪問するという流れになります。
往診が必要になるのはこんな場面
往診が求められる場面は、想像以上に身近なところにあります。高齢のご家族が夜間に発熱した、転倒して痛みが引かない、持病が急に悪化して息苦しいなど、救急車を呼ぶほどではないけれど自力では通院できないケースが代表的でしょう。
また、終末期のケアを自宅で受けている方が急に苦痛を訴えた場合にも、往診で速やかに対応してもらえます。一人暮らしの高齢者が体調を崩したとき、遠方のご家族が電話で往診を依頼するケースも珍しくありません。
往診が利用される代表的な場面
| 場面 | 具体例 |
|---|---|
| 急な発熱・感染症 | 夜間に38度以上の熱が出て動けない |
| 転倒・外傷 | 高齢者が自宅で転倒し強い痛みがある |
| 持病の急な悪化 | 呼吸が苦しい、血圧が急上昇した |
| 終末期の緩和ケア | がん患者さんの急な痛みの増悪 |
| 小児の急な体調不良 | 深夜に子どもが嘔吐を繰り返す |
かかりつけ医がいなくても往診は受けられる
「かかりつけ医がいないから往診は無理だろう」と思い込んでいる方は少なくありません。しかし、地域の在宅療養支援診療所や夜間・休日対応の往診サービスを利用すれば、かかりつけ医がいなくても往診を受けることは十分可能です。
自治体の医療相談窓口や救急安心センター(#7119)に電話すると、対応可能な医療機関を紹介してもらえます。近年はスマートフォンのアプリから往診を依頼できるサービスも増えており、選択肢は広がっています。
往診と救急車の使い分けで迷ったら
「救急車を呼ぶべきか、往診で対応できるのか」は多くの方が悩むポイントです。意識がもうろうとしている、激しい胸の痛みがある、大量の出血があるといった場合は迷わず119番に電話してください。
一方、発熱や軽い外傷など比較的症状が安定しているものの通院が困難な場合は、往診が適しています。判断に迷うときは、救急安心センター(#7119)に電話して状況を伝えると、救急車が必要かどうかをアドバイスしてもらえるので安心です。
往診と訪問診療の違い|似ているようで中身はまったく異なる
往診と訪問診療はどちらも「医師が自宅に来て診てくれる」在宅医療ですが、計画性の有無・頻度・目的が大きく異なります。両者を正しく区別しておくと、いざというときに的確な判断ができるようになります。
訪問診療は「定期的・計画的」に医師が訪問する制度
訪問診療は、通院が困難な患者さんに対して、あらかじめスケジュールを立てたうえで月に2回程度、定期的に医師が自宅を訪れる仕組みです。
血圧や血液検査の管理、薬の調整、栄養状態のチェックなど、継続的な健康管理を目的としています。
患者さんやご家族の同意のもとで診療計画書を作成し、その計画に沿って診療をすすめる点が特徴です。訪問看護や訪問リハビリなど他のサービスとも連携しながら、在宅での療養生活を総合的にサポートします。
往診は「突発的な体調変化」に対応する臨時の診療
往診は定期的なスケジュールを組まず、患者さんの体調が急に悪化したときにその都度依頼する診療です。訪問診療が「予防と管理」を軸にしているのに対し、往診は「急なトラブルへの対処」を主な役割としています。
往診には回数の制限がなく、1日に2回以上の往診を受けることも制度上は可能です。ただし、対応できるかどうかは医療機関の体制次第なので、事前に確認しておくとよいでしょう。
往診と訪問診療を併用するケースも珍しくない
実際の在宅医療の現場では、訪問診療を定期的に受けながら、急な体調変化があったときだけ往診を依頼するという併用パターンが一般的です。
訪問診療のかかりつけ医がそのまま往診にも対応してくれるケースが多く、患者さんの病歴や服用中の薬を把握しているため、迅速で的確な対応が期待できます。
往診と訪問診療の比較
| 比較項目 | 往診 | 訪問診療 |
|---|---|---|
| 訪問のきっかけ | 患者・家族の要請 | 事前の診療計画 |
| 頻度 | 不定期(必要時のみ) | 定期的(月2回程度) |
| 目的 | 急な症状への対処 | 継続的な健康管理 |
| 回数制限 | なし | 原則1日1回・週3回 |
| 同意書 | 不要 | 必要 |
往診の頼み方を知っておけば初めてでも落ち着いて対応できる
往診は「頼み方がわからない」という理由で利用をためらう方が多い制度です。
しかし、基本的にはかかりつけ医への電話連絡から始まり、手順はとてもシンプルです。あらかじめ流れを頭に入れておくだけで、いざというときに慌てずに行動できます。
まずはかかりつけ医に電話で相談する
往診を頼む第一歩は、かかりつけ医への電話です。「自宅で〇〇の症状が出ていて通院が難しい」と伝えれば、医師が状況を判断し、往診が必要かどうかを案内してくれます。
日頃から通院している医療機関であれば、患者さんの既往歴や服用している薬の情報を把握しているため、スムーズに対応してもらえるでしょう。診療時間内であれば、まず電話を入れてみることが一番の近道です。
かかりつけ医がいないときの相談先
かかりつけ医がいない方や、かかりつけ医が往診に対応していない場合は、地域の在宅療養支援診療所に問い合わせる方法があります。在宅療養支援診療所とは、24時間の連絡体制を整え、必要に応じて往診に対応する医療機関のことです。
お住まいの地域の医師会ホームページや自治体の窓口で、対応可能な診療所を調べられます。また、救急安心センター(#7119)に電話すれば、症状に応じた適切な医療機関を教えてもらえるので心強いでしょう。
往診の相談先一覧
| 相談先 | 連絡方法 | 対応時間 |
|---|---|---|
| かかりつけ医 | 医療機関の代表電話 | 診療時間内が基本 |
| 在宅療養支援診療所 | 代表電話・緊急連絡先 | 24時間対応の施設あり |
| 救急安心センター | #7119 | 24時間・年中無休 |
| 自治体の医療相談窓口 | 各自治体の電話番号 | 平日日中が中心 |
往診を依頼するときに伝えるべき情報
電話で往診を依頼する際には、患者さんの氏名・年齢・住所に加え、現在の症状と発症した時刻、服用中の薬の名前を伝えるようにしてください。
これらの情報が揃っていると、医師は訪問前にある程度の準備ができるため、到着後の診察がスムーズに進みます。
メモを手元に用意してから電話すると、慌てていても伝え漏れを防げます。お薬手帳があれば電話口で薬の名前を正確に読み上げられるので、日頃から手の届く場所に置いておくと便利です。
夜間・休日に往診を頼みたいときの対処法
夜間や休日は、かかりつけ医の診療時間外にあたるため、通常の電話番号では対応してもらえない場合があります。在宅療養支援診療所の多くは24時間対応の緊急連絡先を設けているので、事前に番号を控えておくと安心です。
地域によっては、夜間・休日専門の往診サービスを提供する医療機関もあります。
スマートフォンアプリやウェブサイトから往診を申し込めるサービスも増えており、深夜帯でも比較的短い待ち時間で医師が来てくれるケースが増えてきました。
往診の費用はいくらかかる?自己負担額の目安と内訳
往診の費用は健康保険が適用されるため、全額自己負担になるわけではありません。年齢や所得に応じた負担割合で支払う仕組みで、1回あたり数千円程度が目安となります。
往診料の基本的な算定の仕組み
往診にかかる費用は、厚生労働省が定める診療報酬に基づいて計算されます。基本の往診料は720点(1点=10円)で、これに初診料または再診料が加わります。さらに、夜間や深夜、休日に往診を受けた場合には加算が上乗せされる仕組みです。
たとえば、緊急往診加算は325点から850点、夜間・休日往診加算は405点から1700点、深夜往診加算は485点から2700点と、時間帯によって加算額が大きく変わります。
医療機関の種別(在宅療養支援診療所かどうかなど)によっても点数が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
自己負担額の目安は1回あたり数千円から
実際の自己負担額は、医療費の負担割合によって異なります。70歳未満の方は原則3割負担、70歳以上75歳未満の方は2割負担、75歳以上の方は1割負担が基本です(現役並み所得者は3割)。
日中の往診であれば、3割負担の方でおおむね3000円から5000円程度になるケースが多いでしょう。夜間・深夜帯になると加算が加わるため、負担額が1万円を超える場合もあります。
高額療養費制度を利用すれば、月ごとの自己負担に上限が設けられるので、経済的な不安がある方は加入している健康保険の窓口に相談してみてください。
交通費や追加の検査費用が発生する場合もある
往診料とは別に、医師の交通費が請求されるケースがあります。とくに自宅が医療機関から離れている場合は、実費として上乗せされることがあるため、依頼時に確認しておくとよいでしょう。
また、往診時に血液検査や尿検査などを行った場合は検査料が追加されます。点滴や注射を受けた場合も同様に処置料がかかります。
往診の費用は「往診料+診察料+処置や検査の費用」の合計で決まるとイメージしておくと、会計時に戸惑うことが少なくなるはずです。
往診の費用内訳イメージ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 往診料 | 720点(7200円)が基本 |
| 初診料 or 再診料 | 初診291点 / 再診75点 |
| 時間外等の加算 | 夜間・休日・深夜で異なる |
| 検査・処置料 | 血液検査・点滴等は別途加算 |
| 交通費 | 医療機関による(実費の場合あり) |
往診で受けられる診察・処置の内容は想像以上に幅広い
往診でできることは限られているのでは、と心配される方もいるかもしれません。実際には、問診や聴診といった基本的な診察から点滴・注射、簡易検査、処方せんの発行まで、病院の外来とかなり近い範囲の医療を自宅で受けられます。
問診・聴診・血圧測定など基本的な診察
往診では、医師が聴診器や血圧計、体温計などを持参し、自宅のベッドサイドやリビングで診察を行います。症状の経過を聞く問診、胸やお腹の音を聴く聴診、血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターの使用など、ひと通りの診察が可能です。
患者さんが普段過ごしている環境で診察を受けられるため、病院ではわかりにくい生活上の問題点(段差でのつまずき、室温管理の状況など)にも医師が気づきやすいという利点があります。
点滴・注射・簡易検査にも対応できる
脱水が疑われるときの点滴、痛み止めの注射、インフルエンザやコロナウイルスの迅速検査など、往診でも一定の処置や検査に対応できます。医師がポータブルの検査キットを携行するため、その場で結果がわかることも少なくありません。
血液検査については、自宅で採血を行い、後日結果を電話や次回の診察で伝えてもらう形が一般的です。尿検査も同様に自宅で検体を採取し、医師が持ち帰って分析するケースが多いでしょう。
往診で対応可能な主な処置・検査
| 分類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 基本診察 | 問診・聴診・打診・触診・血圧測定 |
| 注射・点滴 | 解熱鎮痛剤の注射、補液の点滴 |
| 迅速検査 | インフルエンザ・新型コロナの抗原検査 |
| 採血・採尿 | 血液検査用の採血、尿検査用の採尿 |
| 処方せん発行 | 薬局で薬を受け取れる処方せん |
処方せんを出してもらえるので薬の受け取りも安心
往診の結果、薬が必要と判断された場合は、その場で処方せんを発行してもらえます。処方せんを受け取ったら、お近くの調剤薬局に持参して薬を受け取る流れです。
ご家族が代わりに薬局へ行くことも可能なので、患者さん本人が外出できなくても問題ありません。
薬局によっては、薬を自宅まで届けてくれる「薬剤師の訪問サービス」を行っているところもあります。往診を依頼する際に、処方せんの受け渡し方法についてもあわせて相談しておくと、よりスムーズに薬を手に入れられるでしょう。
往診では対応が難しい処置や検査もある
万能に見える往診にも、自宅では対応できない領域があります。CTやMRIなどの大型検査機器を使った画像診断、手術、大量の輸血が必要な処置などは、設備の整った病院でなければ実施できません。
往診で医師が診察した結果、病院での精密検査や入院が必要と判断された場合は、適切な医療機関への紹介状を書いてもらえます。
往診はあくまで「自宅でできる範囲の医療」を提供するものであり、症状によっては救急搬送や入院を勧められることもある点を頭に入れておいてください。
往診を依頼する前に家族が準備しておくと安心なこと
往診をスムーズに受けるためには、医師が到着する前にいくつかの準備をしておくことが大切です。ほんの少しの備えが、診察の質を高め、患者さんの負担を軽くします。
症状や経過を時系列でメモしておく
医師が的確に診断するためには、症状がいつ始まり、どのように変化したかという経過情報がとても重要です。
「何時ごろから熱が出始めたか」「嘔吐は何回あったか」「食事や水分は摂れているか」など、時系列に沿ってメモしておくと、電話や対面で伝える際に役立ちます。
スマートフォンのメモ機能でも紙のメモでも構いません。大切なのは、慌てているときでも伝え漏れがないよう、目に見えるかたちで記録しておくことです。
お薬手帳・保険証・医療証を手元に用意する
往診時に必要となる書類は、健康保険証(またはマイナ保険証)、お薬手帳、各種医療証(高齢受給者証、限度額適用認定証など)の3点が基本です。これらを事前にひとまとめにしておくと、医師が到着してからの手続きがスムーズに進みます。
お薬手帳は、現在服用中の薬やアレルギー情報を医師に正確に伝えるために欠かせないツールです。電子版のお薬手帳をスマートフォンで管理している方は、アプリをすぐに開ける状態にしておくとよいでしょう。
自宅の診察スペースを簡単に整えておく
医師が診察するには、患者さんのそばにある程度のスペースが必要です。ベッド周りや布団の横に人が座れるくらいの空間を確保し、照明を明るくしておくだけで十分対応できます。
聴診器を当てやすいよう、上半身の衣服はゆるめのものに着替えておくと診察がスムーズです。玄関から患者さんのいる部屋までの動線に荷物がある場合は、簡単に片付けておくと医師が移動しやすくなります。
往診前に準備しておきたいもの
- 健康保険証(マイナ保険証)
- お薬手帳または服用中の薬の現物
- 各種医療証(高齢受給者証・限度額認定証など)
- 症状の経過メモ(発症時刻・体温・症状の変化)
- かかりつけ医からの紹介状(あれば)
高齢の家族を在宅で支えるなら往診という選択肢が心強い
在宅で高齢のご家族を介護している方にとって、往診は「いざというとき頼れる命綱」ともいえる存在です。定期的な訪問診療だけではカバーしきれない急な体調変化に、柔軟に対応してもらえます。
在宅介護の負担を往診で軽くできる
高齢のご家族を自宅で介護していると、ちょっとした体調の変化にも敏感にならざるを得ません。「病院に連れていくべきか」「救急車を呼ぶべきか」と迷い、精神的に疲弊してしまうときもあるのではないでしょうか。
そうしたときに往診を依頼できると知っておくだけで、介護する側の気持ちはずいぶん楽になります。通院の付き添いにかかる時間や体力の負担も軽減できるため、介護者自身の健康を守ることにもつながるでしょう。
往診が在宅介護にもたらすメリット
- 通院の移動負担がなくなる
- 急な体調変化に自宅で対応してもらえる
- 介護者が「一人で判断しなくてよい」という安心感を得られる
- 訪問診療と組み合わせることで切れ目のない医療を受けられる
往診と介護サービスの組み合わせで暮らしの質が上がる
往診は単独で利用するだけでなく、訪問看護、訪問介護、訪問リハビリテーションなどの介護サービスと組み合わせると、より手厚い在宅ケアを実現できます。
たとえば、訪問看護師が日常的な健康観察を行い、異変を感じたら医師に往診を依頼するという連携体制を築くことが可能です。
ケアマネジャー(介護支援専門員)に相談すると、患者さんの状態に合ったサービスの組み合わせを提案してもらえます。医療と介護の両面から支える体制が整えば、住み慣れた自宅での生活をより長く続けやすくなるでしょう。
家族だけで抱え込まず医療の力を頼ることが大切
在宅介護を続けていると、「家族が頑張らなければ」と思い詰めてしまうことがあります。けれど、医療や介護の専門職に頼ることは、決して弱さではありません。
往診という選択肢を知り、必要なときに躊躇なく利用することが、患者さんにとっても介護者にとっても穏やかな在宅生活を守る鍵になります。
地域包括支援センターやかかりつけ医に「往診を受けたい」と一言伝えるだけで、その後の流れを案内してもらえます。まずは相談することから始めてみてください。
よくある質問
- 往診は深夜や休日でも依頼できますか?
-
在宅療養支援診療所の多くは24時間体制の連絡窓口を設けており、深夜や休日でも往診の依頼が可能です。
ただし、医療機関によっては対応時間に制限がある場合もあるため、かかりつけ医や地域の診療所に事前確認しておくと安心でしょう。
夜間・休日専門の往診サービスやアプリを通じた往診依頼にも対応している医療機関が増えています。深夜帯は往診料に加算がつくため、日中の往診よりも自己負担額が高くなる点だけ覚えておいてください。
- 往診を受けるために事前の登録や契約は必要ですか?
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往診は訪問診療と異なり、事前の同意書や診療契約がなくても依頼できます。急な体調変化が起きたときに電話で連絡し、医師が必要と判断すれば、その場で対応してもらえる仕組みです。
ただし、定期的に訪問診療を受けている患者さんの場合は、すでに診療契約があるため、そのかかりつけ医に往診を依頼するほうがスムーズに進みます。初めて利用する医療機関では、保険証の提示と簡単な問診が必要になる場合があります。
- 往診で処方された薬はどこで受け取れますか?
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往診で医師が処方せんを発行した場合、お近くの調剤薬局で薬を受け取れます。患者さん本人が外出できないときは、ご家族が代わりに薬局へ持参しても問題ありません。
薬局によっては自宅まで薬を届けてくれる訪問薬剤管理指導のサービスを行っています。往診を依頼する際に「薬の受け取りが難しい」と伝えておくと、医師や看護師が配達対応可能な薬局を紹介してくれる場合もあります。
- 往診の費用は医療費控除の対象になりますか?
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往診にかかった費用は、確定申告の際に医療費控除の対象として申告できます。往診料、診察料、処方された薬の代金、さらに医師の交通費のうち患者さんが負担した分も控除の対象に含まれます。
年間の医療費が一定額(原則10万円)を超えた場合に控除を受けられるため、往診の領収書は大切に保管しておいてください。詳しい計算方法や申告手続きについては、税務署や税理士にご相談ください。
- 往診中に容態が急変した場合はどうなりますか?
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往診中に患者さんの容態が急変した場合、医師はその場で応急処置を行いながら、必要に応じて救急搬送の手配を進めます。医師が同席しているため、119番への連絡や搬送先の病院との調整を迅速に行える点は、往診の大きな安心材料といえるでしょう。
在宅療養支援診療所と連携している医療機関であれば、あらかじめ入院先の候補を確保していることが多く、緊急時にもスムーズに入院手続きを進めてもらえます。
万が一の事態に備え、往診を依頼する段階で「急変時の対応方針」を医師と確認しておくと、より安心です。


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