認知症の一人暮らしで薬の管理はどうする?訪問薬剤師と訪問診療での服薬支援

認知症の一人暮らしで薬の管理はどうする?訪問薬剤師と訪問診療での服薬支援

認知症で一人暮らしをしている方の服薬管理は、訪問薬剤師による薬の整理と、医師による処方の見直し、飲む場面を支える人の分担を組み合わせて整えます。

薬が山のように残る、今日の分が見当たらないと気づいたら、本人の記憶だけで判断せず、残った薬とお薬手帳をそろえて薬局へ相談しましょう。

この記事では、家で確かめる服薬のサイン、訪問薬剤師と訪問診療による支援、離れて暮らす家族の関わり方、飲み忘れや飲み過ぎへの対応を解説します。

目次

認知症の一人暮らしで確かめたい薬の残り方

飲めているかを確かめる手がかりは、薬の残数と日付、実際に飲む様子です。本人が「飲んだ」と話していても、袋の減り方と合わないときは、どの場面で困っているかを一緒にたどります。

残った薬とお薬手帳を並べる

家族が訪ねたら、本人に声をかけて薬袋ごと集め、処方された日と残った数を比べます。お薬手帳は、薬の名前や量を記録して医師や薬剤師に伝えるための手帳です。

最初にそろえたいのは、次の受診までの日数に対して薬が足りるか、多く残っているかを判断できる情報。何袋あるか数えにくいときは、薬袋の表示と中身が分かる写真も薬剤師への説明に使えます。

手元で確かめる項目家族が残す記録薬剤師に伝える点
残った薬の数薬袋ごとの錠数や袋数予定より多い薬、少ない薬
飲む回数袋に書かれた朝・昼・夕の指定特定の時間帯だけ残る状態
お薬手帳の有無手帳がある場所と記載日複数冊に分かれている状態
薬の置き場所食卓や引き出しにある薬袋別の場所から出てきた古い薬

数が合わなくても、その場で余りを捨てず、服用中か不明な薬は袋のまま薬剤師に見せるために分けておきましょう。

忘れる以外のつまずきを探す

服薬が止まる理由は、記憶の問題だけではありません。袋の字が読めない、包装を開けにくい、錠剤を飲み込みづらいといった困りごとでも、手元に薬が残ります。

たとえば、飲む時刻は分かっていても包装を破れないなら、声かけを増やすだけでは解決しにくく、包装や剤形という薬の形の調整が相談内容になります。薬を選ぶ場面から飲み終わるまでを見られると、手助けが必要な部分が具体的です。

残数が少ない場合も、予定どおり飲んだとは限らず、袋を別の場所へ移した可能性があります。空袋だけで服用済みと決めず、家族が見た事実と本人から聞いた内容を分けて伝えると、追加服用の判断を誤りにくくなります。

責めずに本人が困っている点を聞く

薬を間違えたと指摘されると、心配している家族にも話しづらくなるものです。「飲めていない」と責めるより、「この袋は開けづらくないですか」と具体的に尋ねるほうが、本人の困りごとを共有しやすくなります。

薬を飲むと気分が悪いという訴えがあれば、嫌がっているだけと受け取らず、どの薬を飲んだ後にどんな症状が出たかを記録します。体調への不安と、飲み方が分からない困難では、必要な支援が異なるためです。

置き場所を変えるときも本人に伝え、本人が使いやすい場所を薬剤師と一緒に決めます。家族だけで一度に片づけると、これまでできていた薬探しまで難しくなるおそれがあります。

訪問薬剤師に家での飲み方を相談する

薬局まで出向くのが難しく、自宅で薬を管理する支援が必要なら、薬剤師の訪問について相談できます。残った薬の整理に加え、飲めない理由を生活の場で確かめ、処方する医師へ伝える支援です。

最初の連絡は薬を受け取っている薬局へ

利用中の薬局に「認知症で一人暮らしをしており、薬が余る、重ねて飲む心配がある」と伝え、訪問による服薬支援を相談します。薬剤師が自宅に来られるか、医師への連絡をどう進めるかを尋ねると、次の担当者が分かります。

ケアマネジャーは、介護サービスの計画や事業所間の調整を担う担当者です。すでに担当者がいれば薬局への連絡内容を共有し、ヘルパーが薬を手渡す時間まで含めて調整してもらえます。

薬局や介護の担当者が定まっていない方は、かかりつけ医へ残薬を持参して相談できます。富士市・富士宮市周辺でも、地域包括支援センターという高齢者の暮らしの相談窓口で、服薬を支える介護の相談先を尋ねられます。

居宅療養管理指導で頼める支援

居宅療養管理指導は、通院が難しい方の自宅を医師や薬剤師が訪れ、療養生活を支える介護保険のサービスです。薬剤師の訪問では、医師の指示のもと、薬の使い方や保管状況を確かめ、家で続けられる方法を調整します。

家で困っている状態薬剤師が確かめる内容支援につながる調整
同じ薬が大量に残る処方量と実際の服用状況残薬を踏まえた処方量の相談
飲む袋を選べない日付や文字の読み取り袋の表示と並べ方の変更
複数の薬袋が混在現在の処方と古い処方服用中の薬の整理
飲んだ後に体調が変わる症状と服用時刻の関係医師への報告と処方の相談

薬局へ訪問支援を相談するときは、通院の状況や介護認定の有無を伝えて使う保険の区分や利用条件を確認し、適用される制度と自己負担の構成も一緒に聞きましょう。

訪問の後に誰が何をするかを決める

訪問薬剤師が薬を整理した後は、医師への報告、次の薬の準備、毎日の服用確認を誰が担当するかまで決めます。訪問日に薬がそろっていても、その後に飲む人を支える手がなければ、同じ時間帯の飲み残しが続きます。

薬剤師は飲めていない時間帯や包装の問題を医師へ伝え、医師は処方を見直し、ケアマネジャーはヘルパーの訪問時間を調整するという分担です。家族も、連絡を待つ相手と、次に残数を確かめる日を把握しておくと動きやすくなります。

初回訪問までの日数は、医師の指示や薬局の日程調整によって変わるため、依頼時に訪問予定日とそれまでの薬の扱いを確かめます。飲み過ぎが疑われるときは予約日を待たず、その場で薬局か医師へ連絡が必要です。

認知症の服薬を続けやすくする処方の見直し

袋を整える工夫と、飲む薬そのものの見直しは組み合わせられます。訪問診療で自宅に来る医師にも、実際に飲めている時間帯や残薬を見てもらうと、暮らしに合う処方を相談しやすくなります。

一包化で1回分を選びやすくする

一包化とは、同じ時刻に飲む複数の薬を薬剤師が1袋にまとめる方法です。薬ごとに包装から錠剤を取り出す手間が減り、袋に日付や朝・夕の表示を付ければ、飲む分を選ぶ手がかりになります。

ただし、湿気や光に弱い薬を含め、同じ袋にまとめるのに向かない薬もあります。まとめられる範囲と保管方法は薬剤師が判断し、別袋になる薬があるときは、その薬も含めた手渡し方を決めます。

袋にまとめても、飲んだ記憶が残らず次の袋を開ける問題までは防げません。一包化や日付の表示は、高齢者の薬の安全な使用を扱う厚生労働省の「高齢者の医薬品適正使用の指針」でも服薬を助ける工夫に挙げられており、飲む場面に合わせた支援と組み合わせます。

飲む回数を減らせるか医師に尋ねる

朝昼夕の薬がある方でも、薬の種類や病状によっては、医師の判断で飲む回数を減らせます。1日1回にまとめられる処方なら、家族からの電話やヘルパーの訪問に合わせて服用を確かめやすくなります。

一方、効き目を保つために回数を分ける薬や、食事との間隔が大切な薬は、希望する時刻にすべて集められるとは限りません。昼の薬だけ残る場合は、その事実を示して変更できる薬と継続が必要な薬を相談する順番です。

残っているから不要だと判断して家族が薬を抜いたり、朝の分を夕方にまとめたりせず、服用時刻や量の変更は医師・薬剤師へ確認してください。

変更後は古い袋との入れ替えまで行う

処方が変わった日は、新しい薬を渡すだけでなく、カレンダーや配薬ケースに入っている古い分も薬剤師と照合します。以前の袋が残ると、同じ日付に新旧の薬を重ねて飲む原因になるためです。

手渡しをするヘルパーや離れて暮らす家族には、変更を始める日、変わった時間帯、古い袋の保管場所を伝えます。食事量や眠気に変化があれば、薬を変えた日と合わせて医師へ報告できる記録が役立ちます。

薬が飲み込みづらいときも、自己判断で錠剤を砕かず薬剤師に相談が必要です。砕くと薬の効き方が変わる製品があるため、包装の工夫とは分けて、飲みやすい形への変更を検討します。

お薬カレンダーと配薬ケースを使う準備

道具は、日付を見て薬を取り出せる方や、訪ねた人が残りを確かめる場面で役立ちます。購入前に、本人が表示を読めるか、袋を開けられるか、何日分も取り出してしまわないかを確かめるのが先です。

本人が扱える形と置き場所を選ぶ

お薬カレンダーは日付や曜日のポケットに薬を入れる道具で、配薬ケースは飲む日や時間ごとに区切って薬を準備する容器です。壁に掛けた表示が見やすい方と、座ったまま手を伸ばせる箱が扱いやすい方では、選ぶ形が変わります。

道具使い方が合う状態導入前に見る点
お薬カレンダー日付や朝夕を見て選べる表示の大きさと手が届く高さ
日付入りの配薬ケース手元の区切りから選べるふたの開けやすさと袋の収まり
1回分を手渡す方法先の分も取り出してしまう渡す担当者と残りの保管方法

飲み間違いが続くときは表示を増やすだけで解決を図らず、本人がその場で扱う薬を1回分にする支援を薬剤師へ相談します。使いやすさと、まとめて取り出せない準備の両方が選択の基準です。

薬を補充する担当者を決める

薬を入れる人が毎回変わると、空いた区画への二重の補充や、処方変更の見落としが起こり得ます。補充を担う家族や薬剤師を決め、誰がいつ何日分を入れたかを記録しておくと、残数との照合がしやすくなります。

本人が日付を取り違えるなら、本人だけに補充を任せず、訪問薬剤師へ準備方法を相談します。薬の名前が分からないまま、形や色だけで別の袋から移し替えるのは避ける必要があります。

何日分を出しておくかは、飲み過ぎの有無と次に誰が訪ねるかによって調整する内容です。湿気や直射日光を避けるといった保管条件もあるため、洗面所や窓辺が適しているとは限りません。

空の区画と服用の記録を区別する

カレンダーのポケットが空になっていても、薬を取り出しただけなのか、実際に飲んだのかは別に確かめる必要があります。薬が床に落ちている、未開封の袋が食卓にある場合は、服用済みの記録を付ける前に状況を調べます。

記録には「声かけのみ」「手渡し」「飲み終わりを確認」と、どこまで見たかを書き分け、確認できなかった欄には空白にせず「不明」と残すと、後から訪ねる人が判断に迷いにくくなります。

飲んだか不明な分を補う目的で、同じ薬を追加して渡さないでください。次の服用をどうするかは、薬の名前と予定時刻を伝えて薬剤師または医師に確認します。

ヘルパーと訪問看護で毎日の服用を支える

薬を準備する担当者と、飲む場面を見る担当者は分けて決められます。誰も訪ねない時間帯まで見渡し、手渡しと体調の確認が途切れる日をケアマネジャーに伝えると、支援の不足が具体的になります。

手渡す人と体調を見る人を割り振る

ヘルパーは自宅で生活を支える介護職で、訪問看護師は自宅で体調や療養状況を確認する看護職です。服薬を支える内容は職種ごとに異なり、同じ訪問でも薬の手渡しだけで終わるのか、飲んだ後の状態まで見るのかを合わせておきます。

関わる人服薬の場面で担う内容医師・薬剤師への報告
ヘルパー計画に沿った声かけや服薬の介助飲めなかった分とその理由
デイサービスの職員日中に通う介護施設での服薬支援利用中の服用状況
訪問看護師体調と薬の効き方の観察眠気やふらつき、食事量の変化
ケアマネジャー介護サービスの時間や分担の調整服用を支える人がいない時間帯

ヘルパーが薬の種類や量を独自に決めることはできません。服薬の介助は、本人の状態と医療職の確認、事業所で対応できる範囲を踏まえて計画に位置づけます。

デイサービスに行かない日の分も確認する

デイサービスを利用する日は職員の支援で飲めても、自宅で過ごす日は昼の薬だけ残る場合があります。服用状況を曜日ごとに見ると、薬そのものの問題か、人がいない時間帯の問題かを分けて相談できます。

通所時に持参する薬は、受け入れ事業所が指定する方法で準備し、薬袋の表示と服用時刻が分かる形で渡します。自宅のカレンダーにも持ち出した分を記録しておけば、家にない薬を飲み忘れと取り違えにくくなります。

急な欠席が決まった日は、その日の薬を誰が渡すかも変更が必要です。家族が行けない場合は担当のケアマネジャーへ連絡し、利用予定だけでは埋まらない服用の時間を調整します。

飲めなかった日と体調の変化をつなげる

訪問看護では、薬の後の強い眠気やふらつき、食事量の低下を、普段の状態と比べて確かめてもらえます。こうした変化は薬以外でも起こるため、いつから続くか、服薬の前後で違うかが医師へ伝える材料です。

共通の記録には、日時、飲めた範囲、体調、連絡した相手を残します。家族が気づいた変化も同じ用紙に追記すると、訪問のたびに別々の説明を繰り返す負担を減らせます。

記録を残すだけでは対応が遅れる症状もあるため、急な意識の変化や転倒は、次の訪問日に読む連絡帳だけで済ませず電話で伝える必要があります。

離れて暮らす家族は声かけの後まで確かめる

電話で時刻を知らせる支援は、本人が薬を選んで飲む動作を行えるときに役立ちます。声をかけても動作が進まないなら、電話の回数を増やすより、家で手渡す支援へ調整する段階です。

電話では日付と袋を一緒に確認する

飲む時刻に電話をかける場合は、「薬を飲みましたか」だけで終えず、今日の日付と袋に書かれた時間帯を一緒に確認します。ビデオ通話が使えれば袋の表示を見やすくなり、取り違えに気づく手がかりになります。

ただし、画面の外で薬を落としたり、以前の分をすでに飲んでいたりすると、通話だけでは把握しきれません。本人の返事、画面で見えた範囲、確認できなかった点を分けて記録します。

電話に出なかったときは、家族が繰り返しかけるだけにならないよう、誰に連絡して訪問の可否を確かめるかを事前に決めます。服用状況が不明なまま次の声かけをする状況を避ける準備です。

薬を知らせて出す機器は操作を試して選ぶ

服薬支援の機器には、設定した時刻に音で知らせたり、準備した1回分を取り出せるようにしたりするものがあります。選ぶ前に、本人が音の意味を分かるか、取り出し口から袋をつかめるかを、実際の動作で確かめます。

機器が薬を出しても、飲み込みまで確かめる機能があるとは限りません。通知が届く製品でも何を検知しているかを確認し、取り出しの通知を服用済みと読み替えない扱いが必要です。

補充する人、通知を受ける人、作動しないときに薬を届ける人まで決めてから利用を検討します。本人が機器を開けて複数回分を出してしまう場合は、機器の設定だけに頼る使い方を見直します。

工夫を続けても飲めないなら訪問の分担を変える

一包化や声かけを始めても同じ時間帯に薬が残るなら、支援の方法を見直すため、飲めなかった記録を薬剤師と医師へ渡してください。処方をさらに簡単にできるか、手渡しが必要かを相談します。

次に、ケアマネジャーへ家族が対応できる時間を伝え、服用時刻に合う訪問や、訪問回数を増やす調整ができるか尋ねます。利用できる回数や時間には条件があるため、増やせる前提で家族の声かけを中止せず、変更日までの担当も決めます。

支援を替えた後は、次の訪問時に残薬と記録を照らし、飲めるようになった時間帯と、まだ手助けが必要な時間帯を確かめます。

認知症の方の飲み忘れ・飲み過ぎに気づいたら

対応を急ぐかどうかは、飲み忘れの回数だけでなく、薬の種類、飲んだ量、今の症状で判断します。迷うときは次の分を自分で増減せず、薬を受け取った薬局か、かかりつけ医・訪問診療医へ連絡してください。

多く飲んだときと急な症状は待たずに連絡する

まとめて多く飲んだ疑いがあれば、症状が出るまで待たず、薬の名前と量を伝えて医療機関へ連絡が必要です。呼びかけへの反応が悪い、呼吸がおかしい、けいれんしているときは、薬の整理より119番への通報を優先します。

気づいた状態その場での対応伝える情報
多く飲んだ、飲んだ量が不明直ちに薬局か医療機関へ連絡薬名、推定量、飲んだ時刻
意識がぼんやりして反応が悪い119番へ通報反応と呼吸、服薬の疑い
ふらついて転んだすぐに医療機関へ連絡頭を打ったか、痛みや出血
血糖を下げる薬の後に食事をとっていないすぐに医師か薬剤師へ連絡薬名、食事量、冷汗や震え

転倒後に意識がおかしい、立てない、強い痛みがある場合も救急要請の対象です。血糖が下がり過ぎた状態である低血糖が疑われ、反応が悪いときは、口から食べ物や飲み物を与えず119番へ通報します。

飲み過ぎた薬を吐かせようとしないでください。急な中毒への相談・情報提供を行う日本中毒情報センターの家庭での対応でも、家庭で吐かせる方法は勧められていません。

1回の飲み忘れは薬ごとの指示に従う

1回忘れた分を、次に2回分まとめて飲むのは避ける必要があります。気づいた時点で飲むか、次の定時まで待つかは薬ごとに違い、薬剤師から受け取った説明書にある飲み忘れ時の指示が判断の基準です。

次の服用時刻が近ければ忘れた分を飛ばすよう指示されている薬で、体調に変化がなければ、その指示に沿って次の1回分を待てます。何時間前ならよいかを一律に決めず、薬の名前と気づいた時刻を伝えて確認します。

薬によって飲み忘れ時の対応が異なり、2回分を一度に使わない注意は、国の薬の情報を伝える政府広報オンラインにも示されています。

数日飲めていないときは再開方法を尋ねる

何日も飲めていないと分かったら、以前と同じ量で再開してよいかも含めて、その日のうちに医師または薬剤師へ相談します。中断期間によって再開の量を調整する薬もあるため、余った分をまとめて消費する方法は危険です。

連絡前にそろえるのは、薬袋、お薬手帳、最後に飲めたと確認できる日時、今の症状です。全部が分からなくても連絡を遅らせず、分からない点をそのまま伝えれば、薬局の記録と照合しながら対応を相談できます。

電話で決まった次の服用時刻と量は書き留め、手渡しをするヘルパーや家族へ同じ内容を共有します。連絡した人だけが把握している状態を避けると、別の人が追加の薬を渡す取り違えを防ぎやすくなります。

よくある質問

訪問診療を利用していなくても、訪問薬剤師に相談できますか?

利用中の薬局やかかりつけ医に、薬剤師の訪問について相談できます。通院の難しさや自宅で必要な支援を確かめ、医師の指示と訪問できる薬局の調整を進めるため、まず残薬や飲み間違いの状況を伝えましょう。

本人が薬を飲むのを嫌がるときは、どう対応すればよいですか?

無理に飲ませず、苦い、飲み込みづらい、飲んだ後に具合が悪いといった理由を確かめます。薬袋を前にして選べず困っている場合もあるため、どの場面で止まるかを薬剤師へ伝えると、形や渡し方の変更を相談できます。

食事に隠して混ぜたり、錠剤を砕いたりする前には、その薬で可能かを薬剤師へ確認してください。飲めない日が続いているなら、残った量と最後に飲めた日を伝え、再開方法も医師に確認します。

一包化しても飲み忘れる場合は、どうすればよいですか?

処方の変更と訪問の調整の優先順位を決める手がかりは、朝は飲めるが昼だけ残るのか、どの時間帯も難しいのかという違いです。袋を選ぶ手間を減らしても飲めないなら、服用時刻に人が声をかけ、必要に応じて手渡す支援を相談します。

残薬の記録を薬剤師へ渡して医師への報告を依頼し、ケアマネジャーには人が来ない時間帯を伝えます。次の訪問まで誰が薬を渡すかも決めておくと、調整中の飲み忘れに対応しやすくなります。

薬を飲んだか分からないときは、もう1回飲んでもよいですか?

飲んだか不明なまま、もう1回分を追加しないでください。薬袋と残数を手元に置き、薬名、予定時刻、確認できた範囲を薬局か医師へ伝え、次の服用方法を尋ねます。

多く飲んだ可能性がある、急に眠そうになった、ふらつくといった変化があれば、連絡時に最初に伝える情報です。反応が悪い、呼吸がおかしい場合は、服用の有無を確かめるより先に119番へ通報します。

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この記事を書いた人

新井 隆康のアバター 新井 隆康 富士在宅診療所 院長

医師
医療法人社団あしたば会 理事長
富士在宅診療所 院長
順天堂大学医学部卒業(2001)
スタンフォード大学ポストドクトラルフェロー
USMLE/ECFMG取得(2005)
富士在宅診療所開業(2016)

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