インスリンやSU薬で太るのはなぜ?糖尿病の薬と体重増加のしくみを医師が解説

  • インスリンやSU薬で体重が増えやすくなる、医学的な理由
  • 血糖値が良くなったのに体重が増えるしくみ
  • 低血糖と補食・間食の関係
  • 薬を自己判断でやめてはいけない理由
  • 主治医に相談するときに整理しておきたいポイント
  • 糖尿病治療とダイエットを両立するための考え方
目次

血糖値は良くなったのに、なぜ体重が増えるのでしょう

「薬の影響で太ったのかも」は、気のせいとは限りません

インスリンやSU薬(スルホニル尿素薬)を使い始めてから体重が増えた、という経験をお持ちの方は少なくありません。

「血糖値はちゃんと下がっているのに、なぜか体重が増えていく」「自分の食べすぎのせいなのか、薬の影響なのか、よくわからない」——そんな違和感を抱えたまま、一人で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えします。インスリンやSU薬で体重が増えやすくなることは、医学的に説明できる事実です。気のせいでも、努力不足だけで説明できるものでもありません。

ただし、インスリンやSU薬は「悪い薬」ではありません。必要な場面では欠かせない、大切な治療薬です。自己判断でやめることは非常に危険ですので、この点は最初にはっきりお伝えしておきます。

この記事では、体重が増えやすくなる理由と、主治医に相談する前に整理しておきたいポイントを、できるだけわかりやすく説明します。


インスリンは「太る薬」なのか——まず結論をお伝えします

「インスリンは太る薬だ」という話を耳にしたことがある方もいるかもしれません。

これは完全な誤解ではありませんが、正確でもありません。

インスリンは、血糖値を下げるだけでなく、体がエネルギーを蓄える方向に働くホルモンです。そのため、インスリン治療によって体重が増えやすくなることはあります。

ただし、「インスリンを打つと必ず太る」「インスリンは太るから悪い薬だ」というわけではありません。

1型糖尿病の方、インスリンの分泌が著しく低下している方、重症の高血糖状態にある方、手術や感染症で血糖管理が必要な方——こうした場面では、インスリンは命に関わる大切な治療です。

体重が増えやすくなる背景には、インスリンというホルモンの働きそのものに加えて、治療が進んで血糖値が改善することや、低血糖への対応による食事量の変化など、複数の要因が絡み合っています。

次の章から、その理由を順番に説明します。


インスリンで体重が増えやすくなる、医学的な理由

インスリンはエネルギーを「蓄える」方向に働くホルモンです

インスリンには、血糖値を下げる以外にも重要な働きがあります。

筋肉や脂肪組織の細胞に糖を取り込ませること、そして体内での脂肪合成を促進し、脂肪の分解を抑えることです。

わかりやすくいえば、インスリンは「体にエネルギーを蓄えておこうとするホルモン」です。

インスリン治療によってインスリンの量が増えると、この「蓄える」方向の作用が強まります。食事から摂ったエネルギーが体内に蓄積されやすくなるため、体重が増えやすくなることがあります。

これはインスリンというホルモンの性質によるものであり、「薬が間違っている」ということではありません。

血糖値が改善すると、尿に出ていた糖の分が体内で利用されやすくなります

もうひとつ、見落とされがちな理由があります。

血糖値が高い状態では、余分な糖が尿に出ていきます(尿糖といいます)。尿糖として排出されていた分は、体内で使われずに「捨てられていた」エネルギーとも言えます。

治療によって血糖値が改善すると、それまで尿に出ていた糖の分が体内で利用・蓄積されやすくなります。

そのため、「血糖値は良くなったのに体重が増えた」という現象が起こることがあります。これは治療がうまくいっているからこそ起きる現象でもあります。

低血糖が起きると、補食や間食が増えることがあります

インスリン治療では、血糖値が下がりすぎる「低血糖」が起こることがあります。

低血糖になると、冷や汗・動悸・手の震えなどの症状が出ます。放置すると意識を失う危険もあるため、ブドウ糖や糖分を含む食品をすぐに摂る必要があります(これを「補食」といいます)。

低血糖が頻繁に起きると、補食の回数が増えます。1回の補食で摂るエネルギーは少なくても、頻度が重なることで体重増加につながることがあります。

低血糖時の補食は、医学的に必要な対応です。「補食が悪い」のではなく、「低血糖が頻回に起きている状態そのものを主治医と見直す」ことが大切です。

低血糖への不安が、無意識の食べすぎにつながることもあります

「また低血糖になったらどうしよう」という不安から、実際には低血糖でない状態でも先に食べてしまう、夜食を多めにとってしまう——こうした行動が習慣になることがあります。

これは意志が弱いわけでも、食べすぎを自覚していないわけでもありません。低血糖という身体的なリスクへの、ごく自然な反応です。

ただし、この「先食い」や「予防的な間食」が積み重なると、摂取エネルギーが増え、体重に影響することがあります。

【図解:低血糖から体重増加へのながれ】

インスリンやSU薬で低血糖が起きる
        ↓
ブドウ糖・飴・ジュースなどで補食する
        ↓
低血糖への不安が積み重なる
        ↓
「また低血糖になるかも」と先に食べるようになる
        ↓
食事量・間食量が増える
        ↓
摂取エネルギーが増え、体重が増えやすくなる

SU薬でも体重が増えやすくなる理由

SU薬はすい臓を刺激して、インスリンを出させる薬です

SU薬(スルホニル尿素薬)は、すい臓のβ細胞(インスリンを作る細胞)を刺激して、インスリンの分泌を促す薬です。

グリメピリドやグリクラジドが代表的な薬品名です。内服薬として長年使われており、血糖を下げる効果が確かな薬です。

費用が比較的安く、腎機能が低下している方でも使用できる場合があるなど、患者さんの状態によっては選択される理由があります。

インスリン分泌が増えると、脂肪を蓄えやすくなることがあります

SU薬によってインスリンの分泌が増えると、前章で説明したインスリンの働き——「エネルギーを蓄える」「脂肪合成を促進する」「脂肪分解を抑える」——と同じ方向の作用が体内で強まります。

インスリンを注射する場合と、SU薬でインスリンを増やす場合とでは、体重への影響の仕組みは共通しています。

低血糖への対応で、補食や間食が増えることがあります

SU薬でも低血糖が起こることがあります。インスリンと同様に、補食の増加や先食いの習慣が体重増加につながることがあります。

SU薬による低血糖は、インスリンに比べて見落とされやすい場合もあります。体重が増えていると感じたら、低血糖の頻度と補食の内容を振り返ってみることが参考になります。


以上のことをまとめると、インスリンやSU薬で体重が増えやすくなる理由は、以下のように整理できます。

理由 何が起こるか 体重への影響
インスリンの「蓄える」働きが強まる 糖を細胞に取り込み、脂肪を蓄えやすい方向に働きます。 体重が増えやすくなることがあります。
尿に出ていた糖の分が体内で使われやすくなる 血糖値が改善し、尿糖として失われていたエネルギーが体内で利用・蓄積されやすくなります。 血糖値は良くなっても、体重が増えることがあります。
低血糖への補食が増える 低血糖時にブドウ糖や糖分を含む食品を摂る回数が増えます。 必要な補食でも、頻度が多いと摂取エネルギーが増えます。
低血糖への不安で早めに食べる 「また低血糖になるかも」と考え、予定より早く食べたり夜食をとったりします。 無意識に食事量・間食量が増えることがあります。

※スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧いただけます。

※体重への影響には個人差があります。すべての方に同様の変化が起きるわけではありません。


体重が増えたのは、努力不足だけで説明できるものではありません

ここまでの説明を読んでいただくと、体重増加の背景には、薬の働き、治療による血糖改善、低血糖への対応という、複数の医学的な要因が絡んでいることがわかります。

「自分が食べすぎているから」「意志が弱いから」——こう自分を責めている方も多いかもしれません。

しかし、体重増加をすべて本人の努力不足と断定することはできません。

ただし、これは「生活習慣を変えなくていい」という意味ではありません。食事量・活動量・低血糖の頻度・補食の内容は、今後の体重管理に大きく関係します。

「薬のせいか、生活習慣のせいか」の二択で考えるのではなく、「両方の要因が重なっている可能性がある」と理解したうえで、主治医と一緒に見直すことが次のステップです。


「では薬をやめれば痩せる?」——自己判断でやめるのは危険です

薬を急にやめると、血糖値が大きく乱れるリスクがあります

「インスリンやSU薬をやめれば体重が戻るのでは」と思う気持ちは、理解できます。

しかし、自己判断でこれらの薬を中止することは非常に危険です。

インスリンを急にやめると、血糖値が急上昇します。特に1型糖尿病の方やインスリン依存状態の方では、糖尿病ケトアシドーシス(血液が酸性に傾き、意識障害や命に関わる状態)になるリスクがあります。

SU薬の中止でも、血糖値が大きく乱れることがあります。

薬の中止や減量は、必ず主治医の判断のもとで行う必要があります。

薬の変更が選択肢になる場合もありますが、必ず主治医と相談を

体重増加の状況や低血糖の頻度によっては、薬の用量を見直したり、種類を変更することが検討される場合はあります。

ただし、薬の変更は「体重が増えているから変えてほしい」という希望だけで決まるものではありません。年齢、腎機能、肝機能、合併症の有無、低血糖リスク、HbA1c(血糖コントロールの指標)、費用、副作用のリスクなど、多くの要素を総合的に判断する必要があります。

「薬を変えたい」という気持ちを主治医に伝えること自体は、適切な行動です。ただし、変更できるかどうかは診察の中で一緒に確認していく内容です。


糖尿病の薬には、体重が増えやすいものとそうでないものがあります

SGLT2阻害薬・GLP-1受容体作動薬・DPP-4阻害薬・メトホルミン

インスリンやSU薬以外の糖尿病薬の中には、体重への影響が異なるものがあります。

薬の種類 体重への影響 低血糖リスク 主な注意点
インスリン 増えやすいことがあります。 あります。 用量・食事量・活動量のバランスが重要です。
SU薬 増えやすいことがあります。 あります。 高齢の方や腎機能が低下している方では、低血糖に注意が必要です。
SGLT2阻害薬 減りやすい傾向があります。 単独では低めです。 脱水、尿路・性器感染症、ケトアシドーシスに注意が必要です。
GLP-1受容体作動薬 減りやすい傾向があります。 単独では低めです。 吐き気、便秘、下痢などの消化器症状に注意が必要です。
DPP-4阻害薬 比較的中立です。 単独では低めです。 腎機能に応じた用量調整が必要な薬もあります。
メトホルミン 増えにくい傾向があります。 単独では低めです。 消化器症状や、腎機能低下時の使用制限に注意が必要です。

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※体重への影響は個人差があります。すべての方に同様の変化が起きるわけではありません。

SGLT2阻害薬は、尿中に糖を排泄させることでカロリーが体外に出やすくなり、体重が減る傾向があります。ただし脱水、尿路・性器感染症、まれにケトアシドーシスの報告もあり、腎機能が低下している方や高齢の方では慎重な判断が必要です。SGLT2阻害薬と体重の関係

GLP-1受容体作動薬は、食欲を抑えたり胃からの食物の排出を遅らせたりすることで、体重が減りやすくなる傾向があります。消化器症状(吐き気・便秘・下痢)が出ることがある点と、注射製剤が多いこと、費用が高めであることは知っておく必要があります。GLP-1受容体作動薬と体重の関係

DPP-4阻害薬メトホルミンは、体重への影響が比較的少ない薬として扱われることが多いです。ただし、「体重を減らすための薬」として処方されるものではありません。メトホルミンと体重管理

薬の変更は年齢・腎機能・合併症・費用などで適否が変わります

「SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬に変えれば痩せる」という考え方は、少し単純すぎます。

これらの薬は体重に良い影響をもたらす場合もありますが、すべての方に使えるわけではなく、使えたとしても必ず体重が減るとは限りません。

年齢・腎機能・合併症・低血糖リスク・費用・現在の血糖コントロールの状態——これらを総合的に考えて、主治医が判断します。「体重のために薬を変えたい」という希望を伝えることで、治療の選択肢を一緒に検討してもらうことができます。

メトホルミンやDPP-4阻害薬と体重管理の関係については、別記事でも詳しく解説しています(内部リンク:メトホルミンと体重管理/DPP-4阻害薬と体重管理)。


糖尿病治療中に体重を管理するために、見直せることがあります

低血糖の頻度と補食の量を把握してみましょう

まず確認したいのは、低血糖がどのくらいの頻度で起きているかです。

週に何回低血糖になっているか、そのたびにどんな補食を何g程度摂っているか——これを記録しておくと、主治医との相談で役立ちます。

低血糖が頻繁に起きているなら、インスリンの用量やSU薬の量が現在の生活に対して多すぎる可能性があります。その場合、薬の調整が体重管理につながることもあります。

補食の内容はブドウ糖が基本です。飴やジュースで対処している方は、糖分の過剰摂取になりやすいため、ブドウ糖タブレットへの切り替えを主治医や薬剤師に相談してみることも一案です。

食事量・活動量・体重の変化をセットで記録してみましょう

血糖値の記録に加えて、体重・食事量・歩数(活動量)を一緒に記録することで、「薬の影響が大きいのか、生活習慣の変化が関係しているのか」が見えやすくなります。

「薬を始めてから食事量が増えたか」「活動量が落ちた時期と体重増加が重なっているか」——こうした変化を自分で把握しておくことが、主治医への相談をスムーズにします。

糖尿病治療中のダイエットについては、食事・運動の見直しを含めて考えることが大切です(内部リンク:糖尿病治療中のダイエットと体重管理)。

主治医に伝えておきたい「気になるポイント」の整理方法

主治医への相談が苦手な方も多いかもしれません。事前に以下の点を整理しておくと、限られた診察時間でも伝えやすくなります。

伝えること 具体例
いつから体重が増えたか 「インスリンを始めた3か月後から増えてきました」など。
どのくらい増えたか 「半年で3kg増えました」「1年で5kg増えました」など。
低血糖の頻度 「週に2回くらい、夕方に冷や汗が出ます」など。
補食の内容と量 「ブドウ糖を1回10g」「飴を2〜3個」「ジュースを飲むことが多い」など。
食事量の変化 「低血糖が怖くて、以前より間食が増えました」など。
活動量の変化 「最近は歩く量が減りました」「仕事が変わって動く時間が減りました」など。
薬について気になっていること 「体重が増えているので、薬の種類や量を相談できますか」など。

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糖尿病治療とダイエットは、分けずに考えることが大切です

血糖値・体重・食事量をまとめて相談できると、治療方針を考えやすくなります

糖尿病の治療と体重管理は、別々に取り組むものではありません。

血糖値を下げながら体重も管理していくためには、使っている薬の特性を理解したうえで、食事量・活動量・低血糖の状況をセットで見直すことが効果的です。

かかりつけの主治医に体重の変化を伝えることが、まず最初のステップです。

その際、体重・補食・食事量・活動量をある程度記録しておくと、より具体的な相談ができます。

また、糖尿病治療中の体重管理について、食事・運動・生活習慣の見直しを専門的にサポートするダイエット外来という選択肢もあります。主治医の治療と並行して活用できる場合もありますので、気になる方は一度調べてみることをおすすめします。

当院でも、血糖値だけでなく体重や生活習慣を含めた相談を行っています。ダイエット外来のご案内

薬と体重管理の関係については、こちらの記事でもまとめています。生活習慣病の薬と体重管理

【参考文献】
  1. 日本糖尿病学会編・著『糖尿病治療ガイド2024-2025』文光堂
  2. 日本糖尿病学会編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂
  3. 日本内分泌学会・日本糖尿病学会合同委員会「インスリン療法に関するガイドライン」
  4. Holman RR, et al. 10-year follow-up of intensive glucose control in type 2 diabetes. N Engl J Med. 2008;359(15):1577-1589.
  5. Hermansen K, et al. Weight gain during insulin therapy in patients with type 2 diabetes mellitus. Obes Res. 2004;12(Suppl):S39-47.
  6. Pontiroli AE, et al. Weight gain and hypoglycaemia as drawbacks of insulin therapy for type 2 diabetes. Diabetes Obes Metab. 2012;14(2):97-107.
  7. Diabetes Control and Complications Trial Research Group. The effect of intensive treatment of diabetes on the development and progression of long-term complications in insulin-dependent diabetes mellitus. N Engl J Med. 1993;329(14):977-986.
  8. Zammitt NN, Frier BM. Hypoglycemia in type 2 diabetes: pathophysiology, frequency, and effects of different treatment modalities. Diabetes Care. 2005;28(12):2948-2961.
  9. Marso SP, et al. Liraglutide and cardiovascular outcomes in type 2 diabetes. N Engl J Med. 2016;375(4):311-322.
  10. Zinman B, et al. Empagliflozin, cardiovascular outcomes, and mortality in type 2 diabetes. N Engl J Med. 2015;373(22):2117-2128.
  11. UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group. Effect of intensive blood-glucose control with metformin on complications in overweight patients with type 2 diabetes. Lancet. 1998;352(9131):854-865.
  12. Inzucchi SE, et al. Management of hyperglycemia in type 2 diabetes, 2015: a patient-centered approach. Diabetes Care. 2015;38(1):140-149.
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  14. 日本糖尿病学会「血糖自己測定(SMBG)の手引き」
  15. 日本肥満学会編『肥満症診療ガイドライン2022』ライフサイエンス出版

よくある質問(FAQ)

インスリンを打ち始めてから明らかに体重が増えました。薬のせいですか?

インスリン治療によって体重が増えやすくなることはあります。インスリンには体内でエネルギーを蓄える働きがあるほか、治療で血糖値が改善すると、それまで尿に出ていた糖の分が体内で利用されやすくなり、体重増加につながることがあります。また、低血糖への補食が増えることも一因です。ただし、「すべてインスリンのせい」と断定することはできません。食事量・活動量・低血糖の頻度なども関係します。薬を自己判断でやめることは危険ですので、まずは体重変化の記録を持って主治医に相談されることをおすすめします。

SU薬を飲んでいますが、体重が増えています。薬を変えてもらえますか?

SU薬で体重が増えやすくなることは医学的に説明できます。薬の変更を主治医に希望として伝えることは、問題ありません。ただし、変更できるかどうかは、腎機能・年齢・合併症・現在の血糖コントロールの状態・費用などを総合的に見て判断します。「体重が増えているから変えてほしい」という希望と合わせて、低血糖の頻度・補食の状況・食事量の変化も伝えると、より具体的な相談ができます。自己判断で薬を中止したり減らしたりすることは避けてください。

糖尿病の薬を飲みながら、ダイエットはできますか?

できます。ただし、薬を服用しながらのダイエットでは、低血糖への対応が必要なため、「単純に食事を減らせばよい」というわけにはいきません。血糖値・体重・食事量・活動量・低血糖の状況をセットで管理することが大切です。自己流で極端な食事制限をすると低血糖リスクが高まるため、主治医と相談しながら進めてください。食事や運動の見直しを専門的にサポートするダイエット外来を活用することも、ひとつの選択肢です。

低血糖が怖くて、つい食べすぎてしまいます。どうすればいいですか?

低血糖への不安から先食いや夜食が増えるということは、よく聞くお話です。これは意志の問題というより、低血糖リスクへの自然な反応です。まず確認したいのは、低血糖の頻度と、補食の内容・量です。低血糖が頻繁に起きているなら、薬の用量が現在の生活に合っていない可能性があります。主治医に「低血糖が怖くてつい食べてしまう」と正直に伝えることで、薬の調整や補食の指導につながることがあります。補食はブドウ糖タブレットを使うと摂取量を管理しやすくなります。

糖尿病の治療とダイエットを一緒に相談できるクリニックはありますか?

あります。ダイエット外来では、体重管理や食事・運動の見直しを専門的にサポートしてもらえます。かかりつけの糖尿病治療と並行して活用できる場合もあります。血糖値だけでなく、体重・食事量・活動量・低血糖の状況を含めて相談できる環境が整っているかどうかを確認してから受診されると安心です。まずは現在の治療を自己判断で変えず、相談できる形に情報を整理することから始めてみてください。

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